スタジンインタビュー・石丸博也編


このインタビューは、1978年12月26日、録音スタジオ・タバックで、アフレコ見学をした際に、クーゴ役の石丸博也さんに インタビューさせていただき、会報Vol.1に載せたものを再構成したものです。


Q.クーゴが叫ぶ時の声って誰が考えたんですか?
ああ、あれは、ああやっているうちに、なんとなく…。 ほら、カンフーじゃなくて…ブルース・リーとかさ。
それに、クーゴは、まあ、人間だけど猿のサイボーグ みたいじゃない。
…で、やってるうちに、プロデューサーの方やその他の方もいいんじゃないか…って ことで、こうなったわけ。


Q.「宇宙魔人ダイケンゴー」のライガーを演じる時に、今度は二枚目の役をやってみたいとおっしゃったとか?
うん。よく二枚目ばかりやっている人が、時には三枚目もやってみたくなるのと同じで、普段三枚目だとそう思うのね。


Q.「マジンガーZ」と「グレンダイザー」に時では、甲児くんはずいぶん変わっちゃいましたけど、どう思ってらっしゃいますか?
いろんな人に、よく言われるんだけどね。(笑)
まあ、自分でやってるから、そりゃあ、可哀想に…って思ったよ。 でも、主役は2人いらないわけで、あーなっても仕方ないかなあ。


Q.「超人戦隊バラタック」のデッキ−役はどう演じられましたか?
結構、おもしろかったよ。初めさ、5人のエスパー戦士なんて言うから、すごいなーって思っていたら、 5人のエスパー戦士なんて名ばかりで、悪い方が主役だったじゃない。(笑)


Q.車は何に乗っていますか?
この間、サニーを買ったばかりだったけど、後ろのところを、ぶつけられちゃった!


Q.水木一郎さんと久しいとお聞きしたんですが?
その頃、俺がライダーショーでゾル大佐をやっていて、水木さんはその時の司会者だったわけ。 だから知ってるんだよ。


Q.この道に入られてどうですか?思い出話などあれば聞かせて下さい。
初めの頃は、本当に物にならなくて、何やってもダメなわけ。
「(マジンガ−)Z」でもうまく行かなくて 、その時は「オンリ−の石丸」なんて呼ばれてたね。1人でさ。何回もやり直し…。
で、おもしろくなりはじめたのは、「(グレン)ダイザー」の頃で、ああ、やっとおもしろくなって 来たなって思ったりして。
「スタージンガ−」はおもしろくて。
やっててもおもしろいよ。クーゴってのはね!



<アフレコ裏話・会報「ギャラクシー」Vol.1より抜粋>


この日はタバックがお正月休みに入るので第44話「愛を込めて姫を撃て!」と第45話「赤い砂漠の誓い」の 2本のアフレコが行われました。(通常は1本録り)第44話は、朝の10時頃から石丸博也さん(クーゴ)、 富田耕生さん(ハッカ)、富山敬さん(ジョ−ゴ)、杉山佳寿子さん(オーロラ姫)、小原乃梨子さん(ベラミス)、 山口奈々さん(クィーン・ラセツ)、間島里美さん(女兵士)のみなさんで始められました。

Aロール(前半)とBロール(後半)をそれぞれ2回づつ計4回にわけてテスト→本番(録音)の順でやるんですが、 みなさんテストの時には、結構勝手気ままにお話をしていて、小原さんなんか「私、腰骨が出てるから、 スカートラインがうまく出ないのよ。」なんておっしゃっていたら、富山さんが「え?どれどれ?」なんて じっくり見ておりました。

この回は前半にベラミスとクィーン・ラセツのからみのシーンがあるんですが、この時のラセツの目つきを見た 山口さんが「なんかレズっぽいわねえ。」としみじみとつぶやかれたのです。それからラセツの顔に浮かび上がる 隈取りを見て「はぁ〜ん。歌舞伎みたい!」とおっしゃっておりました。そうこうやっているうちに、Aロールの 録音が終わったのですが、新式のマイクを使ったというのに、どーもうまく入らないみたいで、結局古いマイクで 録り直しということになりました。録音スタッフの方も旧式のマイクの方が性能がいいなんて皮肉だなあとおっしゃって おりました。

後半はジョ−ゴさん、大活躍!テストの時に、富山さんが「クーゴ、俺を信じてくれ!」なんて言うたびに回りの声優さんから 「お〜っ!」とか「今日はジョ−ゴさん、カッコイイわね!」(杉山さん)と声が飛ぶのです。

また、この回はベラミスのセリフがとてもむずかしくて小原さんひとりで、たくさんの“オンリ−”を自ら進んでやっておられました。 このあと無事録音を終えみなさんお食事に出掛けましたが、石丸さんの御好意により45話の録音の前にインタビューさせて いただくことが出来ました。短い時間でしたが、おもしろいインタビューになりましたので、みなさんにも、楽しんでいただけたらと思います。 <マクノスケ@管理人>

2003.02.27更新

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