企画書&設定書

番組を作る時、まず初めに番組のスタッフが企画書を製作会社やテレビ局へ提出します。企画書には、作品のコンセプトや設定、展開 などが書かれています。この企画書にOKが出ると製作が始まります。 尚、ここに掲載した企画書は放映当時、販売されていた「キャラ表」に記載されたものから転載しました。<マクノスケ@管理人>

企画書

1. スーパーサイボーグ「SFアクション」の新たなるヒーロー
「SF西遊記スタージンガ−」の主人公は、宇宙学者「ドッジ助教授」が、7年の歳月をかけてようやく サイボケーションに成功した<スーパーサイボーグ>なのです。
彼は、スペースワープの「キントフイルド航法」によって、実に、時速10万8千光年のスピードで 飛行することができるのです。その変身能力と飛行能力に加えて、彼は強力な武器を所持しています。 その伸自在の武器ーエネルギーポリマーの「アストロボー」を一振りすれば、宇宙戦艦の一つや二つは 、一瞬にして木っ端微塵!そのウルトラZ級の破壊力を秘めた「アストロボー」によって、「クーゴ」は まさに宇宙無敵の戦闘能力を我がものにしているのです。
超飛行能力、超戦斗能力ー今までの「アクションもの」の主人公達が備えていた三大能力のすべてを、 ことごとく身につけたスーパーサイボーグ「クーゴ」。彼こそは、まさに、「SFアクション」の新たなる ヒーローとして、ロボットに代わり得る資格を、十二分に持ち合わせたキャラクターではないでしょうか?

2. 大宇宙に展開するファンタジーの世界
「SF西遊記スタージンガ−」の舞台は、地球をその出発点として、太陽系宇宙を後に、銀河系宇宙を飛び出して 、更には、大宇宙の彼方へと展開していきます。その10万8千光年の道程に点在する種々様々な惑星は、各々が、 まさに、超地球的なファンタジーの世界を形成しています。ブラックホール、ホワイトホールに代表される 宇宙の神秘的空間や、スペースワープによる超高速の世界ーそれは、時間、空間の観念を超越した、異次元的 ファンタジーの世界そのものです。
現代のアニメ番組には、その必要にして不可欠な要素の一つとして、詩情豊かなファンタジーが要求されています。 それは、現代のような低経済成長時代には、現実的な変革が困難な余り、ファンタジーの世界に目を向けようとする 大衆心理が働くからに他なりません。現在、一連の「名作もの」アニメは、その舞台を、過去、外国、そして大自然 に設定することにより、各々、独特なファンタジーの世界を形成していて、高い人気を獲得しています。その舞台を 大宇宙に設定することにより、超地球的、且つ、異次元的ファンタジーの世界を我がものにする「SF西遊記スタージンガ−」 ーそれは、その魅力溢れるファンタジーによっても、高い人気を獲得する可能性を十二分に秘めています。

3. 漫画映画の原点に帰ろう!
改めて言及するまでもなく、漫画映画の本質は「笑い」と「アクション」にあります。従来の「ロボットもの」アニメは、 ともすれば、その一方の「アクション」に重点を置き過ぎる余り、もう一方の「笑い」をおざなりにしがちな傾向にあった ことは、否めない事実です。現代がアニメ番組に、温かいユーモアを要求しているという現実を踏まえた上で、われわれは、 その原点に立ち戻り、「笑い」と「アクション」を兼ね備えた漫画映画を企画立案しました。
短気だが、蛮勇と行動力に溢れた「クーゴ」、のんびり屋で、食欲は人一倍旺盛な「ハッカ」、そして、理論派タイプの 「ジョ−ゴ」。三人のスーパーサイボーグを主人公に、ファンタジックな世界を舞台にして展開する「SF西遊記スタージンガ−」 は、「笑い」と「アクション」に満ちた、一大スペースオペラです。それは、必ずや、「ロボット」ものに飽きた現代っ子達に 、漫画映画本来の面白さを、再認識させ、高い人気を獲得するものと確信します。われわれは、以上の確信のもとに、この 「SF西遊記スタージンガ−」を、この現代に送り出したいと考えます。




設定書

☆今や銀河系宇宙は乱れに乱れていた。無数の惑星に、各々異形の星人たちが我物顔で暴れまわっていた。彼等も元を ただせば各々の惑星に棲息する平和な宇宙生命体であったが、それがミュータント化したのだ。その理由は、銀河系宇宙の 中心にある大王星のエネルギーが、次第に弱まって来た為であった。もう銀河系宇宙に平和は戻らないのかー。

☆ここ銀河系の辺境・太陽系の地球にオーロラ姫という一人に若い娘がいた。外見は美しいただの姫だが、彼女こそ 百鬼夜行の銀河系宇宙の救世主だった。と云うのは、次第に弱まって来ている大王星のエネルギーを復活させる能力を 、彼女は生まれながらに持っていたのである。自分では知らなかったその能力のことを、彼女に教えたのはキティ博士 である。彼女が大王星に行けば銀河系宇宙に平和が戻る、それは苦難に満ちた旅である。だが、彼女は旅立ちを決意する。 かつて、月に平和な王国があり、彼女はその国の姫であった。それが異形の星人の侵略にあい、両親は殺害されて、今や 月は廃墟に変わっていた。彼女はその悲しさを知っているから、大王星への苦難の旅立ちを決意したのだった。彼女は キティ博士の完成した宇宙船クィーン・コスモス号に乗って地球を旅立つ。

☆廃墟に変わった月に、一人のサイボーグが閉じ込められていた。彼はドッジ助教授の手によって作られたサイボーグ 人間であったが、そのあまりにも強力な性能のため手のつけられない暴れ者になり、キティ博士に閉じ込めれれていたのだ。 博士から渡されたキーでオーロラ姫は彼を自由にした。彼は姫の美しさにひかれて、姫を守るナイトとなった。彼、クーゴが オーロラ姫の第一の騎士である。続いてハッカ、ジョ−ゴが同様に姫の美しさにひかれて、第二、第三の騎士となった。 こうして、オーロラ姫と三人のサイボーグ戦士の旅は始まったのだ。

☆一度、悪の味を憶えた異形の星人たちにとっては、オーロラ姫が大王星に行くなんて、とんでもないことである。 大王星のエネルギーが復活して、ただの鉱物や植物の宇宙生命体に戻されては大変だ、彼らは弱まったとはいえ、まだ 平和と愛のエネルギーを放射している大王星には近づけない、オーロラ姫を抹殺するしかないのだ。オーロラ姫と 三人のサイボーグ戦士の行手には、姫を抹殺しようとする異形お星人たちが手ぐすねひいて待ちかまえている。

☆三人のサイボーグ戦士たちは、各々強力な性能を持っているが、オーロラ姫に戦う力はない。完全平和主義者なのである。 三人は姫を守って、次から次へと現れる異形の星人たちと戦っていく、だが姫は星人たちを殺すことは許さない。元は平和な 宇宙生物だからだ。姫は彼らを閉じ込めておく超能力を持っていた。三人のサイボーグ戦士たちの力に屈服した星人たちを 姫は閉じ込めて行く。
やがて大王星のエネルギーが強力に復活したとき、元の平和な宇宙生物に戻ることを願いながら…。

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