2009年5月〜8月

SF・アクション映画が大好きなマクノスケ&マクタロウの映画鑑賞備忘録です。
ふたりで「のほほ〜ん」と感想を語っています。


■2009年 5月〜8月  基本的にネタばれしておりますので御注意を!
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  【2009】/1月〜4月/5月〜8月/9月〜12月

  【5月】 グラン・トリノ / スラムドッグ$ミリオネア / 消されたヘッドライン / 天使と悪魔 /
  【6月】 スター・トレック / ターミネーター4 / 守護天使 /
  【7月】 劔岳 点の記 / ノウイング / モンスターVSエイリアン /
  【8月】 山形スクリーム / G.I.ジョー / ハリー・ポッターと謎のプリンス / サマーウォーズ / 96時間 /
           20世紀少年<最終章> ぼくらの旗 /


■2009. 8月
  山形スクリーム / G.I.ジョー / ハリー・ポッターと謎のプリンス / サマーウォーズ / 96時間 /
  20世紀少年<最終章> ぼくらの旗 /

20世紀少年<最終章> ぼくらの旗2009.08.30(Sun.)
■もうひとつの 結末。 もうひとりの ともだち。

監督:堤幸彦
プロデューサー:飯沼伸之、甘木モリオ、市山竜次
エグゼクティブプロデューサー:奥田誠治
原作:浦沢直樹 脚本:長崎尚志、浦沢直樹
撮影:唐沢悟
美術:相馬直樹 音楽:白井良明
出演:唐沢寿明、豊川悦司、常盤貴子、香川照之、平愛梨、藤木直人、石塚英彦、宮迫博之、佐々木蔵之介、神木隆之介、山寺宏一、高橋幸宏、佐野史郎、森山未來、古田新太、小池栄子、木南晴夏、福田麻由子、ARATA、片瀬那奈、六平直政、研ナオコ、北村総一朗、手塚とおる、田鍋謙一郎、チェン・チャオロン、竹内都子、石橋保、津田寛治、光石研、遠藤賢司、高嶋政伸、田村淳、岡田義徳、武蔵、武内亨、ダイアモンド☆ユカイ、MCU、吉田照美、原口あきまさ、斎藤工、左右田一平、石橋蓮司、中村嘉葎雄、黒木瞳
製作国:2009年日本映画
上映時間:2時間35分 配給:東宝
「20世紀少年<最終章> ぼくらの旗」公式サイト

【マクタロウ】



【マクノスケ】
ついに20世紀少年も最終章。
入院前に全部終わってくれて良かったー。
注目は誰しもともだちの正体だと思うのですが、原作を読んでいる私の関心は、映画版での犯人。
キャッチコピーにもある通り、もう一つの結末、もうひとりのともだちってのが気になります。
原作では、最初に犯行を犯した犯人と彼が死んでからそれに成り代わった犯人の二人が存在していて、
最初の犯人は、映画の第2章にあたる部分で正体が明かされるんですが、
映画で敢えて明かさなかったと言うことは、漫画と変えてあると言う事。

で、第3章。
第2章でヤマネくんに撃たれて死んだともだちは、生き返ったわけでも、
漫画のように別人が成り代わったわけでもなく、単なる替え玉って事になっていて肩すかし。
最後、ケンジたちが二足ロボを倒したあとで、ともだちの正体が暴露されるわけですが、
ここで明かされたのは、漫画で最初の犯人として描かれていた人物。
おぉ!ここは、さすがに原作と同じなわけねーと思っていたら、
いたら・・・、
いたら・・・それもまた違っていてーーーーー、(おーーーーーい!!)

実はその人は、ケンジたちが、同窓会で○○○○じゃないか〜?と
思い違いをしていただけで(←ここ重要!)
ケンジがよく考えてみたら、○○○○くん、大昔にとっくに死んでいたんですって!!!
(えーーー!原作のハットリくんのお面の意味、消滅かぁ〜?)

で、いつケンジが犯人の正体に行き着いたのか、はっきりはわからないけれど、
私達も「子供時代のたわいもない空想から生まれた」とばかり思い混まされていた
「ともだち」が、本当は、ケンジが子供時代に、つい出来心で犯した罪によって
無実の罪をきせられ傷ついた△△△△くんの復讐(いや、嫌がらせかな?)
だったと言う事が判明するラスト。(エンドロール以降10分あったそうです。)

原作では、ケンジが、学校の屋上の入り口ですれ違いざまに△△△△くんだろ?と、
名前だけを言って、顔も写らないままで曖昧に終わってしまうところを、
映画では、ケンジが放送室で掛けた「20th Century Boy」のレコードがきっかけで、
お互いともだちとなり、△△△△くんの心に芽生えつつあった
邪悪な芽を摘む事が出来たと言うその後も描かれていて、
△△△△くんも多少はこれで浮かばれたかな〜と思わせるのですが・・・

でもねえ。原作を読んだ時も思ったんですが、これってバーチャル世界の話ですよね。
ケンジがバーチャルでいくら謝ったり、ともだちが誕生しなくなってもねえ。
むしろ彼が亡くなる前に、みんなの前でケンジが自分の犯した罪を、
もっと具体的に説明するシーンがあった方が納得が行ったんじゃないかなあ。
あと、カンナとキリコの再会のシーンは、是非とも入れて欲しかった!!!
エンドロールに神木くんの名前をみつけて、あれ?出てたっけ?と思ったけど、
・・・って事は、このあとに出てくるであろう△△△△くん役?と想像がついてしまったので・・・
エンドロールは最後でも良かったような気も。
まあ、なんだかんだ言ってますが、無難に終わってホッとしてます。



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96時間2009.08.22(Sat.)
■父の愛が、 パリの街を暴走する。

原題:Taken
監督:ピエール・モレル
製作:リュック・ベッソン
脚本:リュック・ベッソン、ロバート・マーク・ケイメン
撮影:ミシェル・アブラモビッチ
美術:フランク・ルブルトン
編集:フレデリック・トラバル
音楽:ナサニエル・メカリー
出演:リーアム・ニーソン、マギー・グレイス、ファムケ・ヤンセン、リーランド・オーサー、ジョン・グライス、デビッド・ウォーショフスキー、ケイティ・キャシディ、ホリー・バランス、オリビエ・ラブルダン、ザンダー・バークレイ
製作国:2008年フランス映画
上映時間:1時間33分
配給:20世紀フォックス映画
「96時間」公式サイト

【マクタロウ】



【マクノスケ】
「スター・ウォーズ・エピソード1」でリーアム・ニーソンにビビっと来た私。
だいぶ前にネット検索でこの作品を知り、公開されたら絶対観るぞと息巻いていました!

  ・・・って、映画が始まって10分くらいに、リーアム・ニーソン宅で昔の仲間4人で
バーベキューやるシーンがあるんですが、その中の一人サムってヤツが・・・
リーランド・オーサーーーー!!!

誰それ?・・・って方、多いと思うんですが、「ボーン・コレクター」の犯人役やっていた人で、
私は観てないんですけど「ER」でドゥベンコ先生って役を演じている役者さんです。
過去には「セブン」「プライベート・ライアン」「エイリアン4」「パール・ハーバー」
にも出ていて、最近ではジョージ・クルーニー主演の「さらばベルリン」にも出演。

「セブン」辺りで目について(これは変態の役でしたが・・・)
「レザレクション」(99年ラッセル・マルケイ監督)で私的に大ブレイク。
いつしかIMDbで出演作のチェックまでするようになってました。
それで今回も出演作のチェックをしているうちに、この作品に辿り着き、
逆引き的な感じで、しかもリーアム・ニーソンの主演だーーーと
思っていたのをコロっと忘れておったんです。(笑)
まあ、リーランド・オーサーの役はいつもと同じでたいしたことはなかったんですが、
出来れば次回(噂では2もあり?)で活躍してくれると嬉しいんだけどなあ。

で、映画の感想は・・・

父の愛が、

パリの街を暴走する。

確かにそうだよ!!そう言う映画だったよ〜って映画でした。
最近の映画にしては、カーチェイス以外は、一昔前の自分が好きだった頃の
アクション映画の絵作りでまずまずだったです。

・・・って、こんなやいたい放題の主人公って他にいないような・・・。(笑)
でも、師匠(「スター・ウォーズ」の時の呼び名)だから許しちゃうー。
個人的には、最近奥様を亡くされたリーアム・ニーソンに、哀悼の意を捧げたいと思います。




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サマーウォーズ2009.08.18(Tue.)
■「つながり」 こそが、 ボクらの武器。

監督・原作:細田守
脚本:奥寺佐渡子
キャラクターデザイン:貞本義行
作画監督:青山浩行
アクション作画監督:西田達三
美術:武重洋二
音楽:松本晃彦
アニメーション制作:マッドハウス
声の出演:神木隆之介、桜庭ななみ、富司純子、谷村美月、斎藤歩、横川貴大、信澤三恵子、谷川清美、桐本琢也、佐々木睦、玉川紗己子、永井一郎、山像かおり、小林隆、田村たがめ、清水優、中村正、田中要次、中村橋弥、入山法子、板倉光隆、仲里依紗、安達直人、諸星すみれ、今井裕貴、太田力斗、皆川陽菜乃
製作国:2009年日本映画
上映時間:1時間54分
配給:ワーナー・ブラザース映画
「サマーウォーズ」公式サイト

【マクタロウ】



【マクノスケ】
ネット上の仮想空間OZ。
世界中の人々が登録し、ゲーム、ショッピング、ビジネス、納税などが出来、
仮想とは言えもはや人々の生活の一部となっている世界。
夏希先輩のバイトと言う名目で長野の片田舎へやって来た理系気弱青年の健二。
夏希の父の実家は、戦国時代から続く名家陣内(じんのうち)家で、
曾祖母で一族を束ねる肝っ玉おばあちゃん栄の90歳の誕生日を祝う集会が予定されていた。
健二は夏希の結婚相手のフリをすると言う事実に愕然しながらも、
夏希の親戚一族たちに囲まれ、楽しい時間を過ごす。
ある晩、健二の携帯に謎の数式が届く。数式を解き返信したところ、
仮想空間OZにラブマシーンと名乗る謎のアバターが現れ、情報の改変を初めてしまう。
個人の分身であるアバターを次々と吸収し、いたずら電話で消防や警察を惑わし、
世界中が大パニック!その上、軌道上にある探査衛星あらわしを墜落させようと目論む。
ラブマシーンの正体は?
10年前から行方不明だったおじいちゃんの隠し子詫助の突然の帰省の意味は?


と言うわけで、私、アニメ好きとは言いつつも、「エヴァ」も「時をかける少女」も未見。
キャラデザインの貞本さんも初めてなら、細田監督作品も初体験だったのですが、
いやー、この夏の作品で一番ノレた作品だったかもー!
絵も好きな感じだし、健二の声の神木くん初め、声優陣もなかなか味があって良かった。
中でも詫助役の斎藤 歩さんの声にしびれちゃいました。(笑)
お話は、SFと青春物が見事に調和していて、特にOZの描写が、
白を基調としたタッチのCGなのがモダンでお洒落。
その中で最後の決戦が花札ってのが、これまた斬新!!
夏希の袴姿のアバターが「こいこい」って威勢良く叫ぶ姿も萌えーーーなら、
それに声援を送る世界中の人々の熱い声援のシーンも涙ポロッと出ました。

途中、おばあちゃんが亡くなって、悲しみにくれる家族をロングパンで見せていくのですが、
最後に健二と夏希のところで止まって、指と指を絡ませるシーンは胸キュンだったなあ〜。
詫助のiPhoneのパスワードの設定にも唸りましたー。
おばあちゃんと夏の道を行く幼い詫助、おばあちゃんの帯は朝顔の柄。
冒頭で朝顔を大切に育てているおばあちゃんとダブって泣けました。
健二の猛烈タイピングのシーンも結構好きなんですが、佳主馬(かずま)の少女を
思わせるような華奢な体型と髪型も萌えでしたかねえ。(*^^*)
佳主馬と万助(声は永井一郎さん)の柔道で結ばれた関係とかも良かったかな。
それを言うと、キングカズマ、格好良かったし。
仮ケンジのリスキャラと佐久間くんのメガネかけたサル型アバターも結構活躍して面白かったです。



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ハリー・ポッターと謎のプリンス2009.08.16(Sun.)
■クライマックスは、ここから始まる!

原題:Harry Potter and the Half-Blood Prince
監督:デビッド・イェーツ
製作:デビッド・ハイマン、デビッド・バロン
製作総指揮:ライオネル・ウィグラム
原作:J・K・ローリング
脚本:スティーブ・クローブズ
撮影:ブリュノ・デルボネル
美術:スチュアート・クレイグ
編集:マーク・デイ
音楽:ニコラス・フーパー
出演:ダニエル・ラドクリフ、ルパート・グリント、エマ・ワトソン、ジム・ブロードベント、ヘレナ・ボナム・カーター、ロビー・コルトレーン、マイケル・ガンボン、アラン・リックマン、マギー・スミス、トム・フェルトン、イバナ・リンチ、ボニー・ライト、ジェシー・ケイブ、ヒーロー・ファインズ・ティフィン、フランク・ディレイン、ウォーウィック・デイビス、ティモシー・スポール、デビッド・シューリス、ジュリー・ウォルターズ、デビッド・ブラッドリー、マーク・ウィリアムズ、ジェームズ・フェルプス、オリバー・フェルプス、ナタリア・テナ、ジョージーナ・レオニダス、ヘレン・マックロリー、デイブ・レジェノ
製作国:2009年アメリカ映画 上映時間:2時間34分 配給:ワーナー・ブラザース映画
「ハリー・ポッターと謎のプリンス」公式サイト



【マクタロウ】



【マクノスケ】
なんだかんだ言いつつも6作目まで来ましたー。
3巻までは原作を読んだのですが、以降は映画のみ観賞。
3、4、5は、タイトルも曖昧なものも!
(中でも4はストーリーもおぼろげにしか憶えてない!)
こんな事でいいのかーと言いつつ見た6でしたが、今回やっと大きく動きましたねー。
・・・って、次回で終わりだけど。(映画は2作になりますが・・・)

一番注目していたロンとハーたんも気持ちが通じたしー、
なんと言っても、ハリーとロンの妹が相思相愛って!!!!
妹がハリーにあこがれてるって描写はあったと思ったけど、
今回、違う男とキスしてるしー、ロンじゃなくてもビックリだよーって思っていたら、
そうじゃなくてハリーと想い合っていたとは、そういう展開かい!!

まあ、私注目のロンも、クィディッチっで思い込みとは言え活躍出来たし、
ラベンダーともつき合った挙げ句、寝言で彼女を袖にするという
高度な恋愛テクニック(なんちゃって)で、ハーマイオニーとも恋を成就出来たし、
次回は3人で冒険かい?ってラストもなかなかイケてました。

でも、ベラトリックスたちにロンドンは大打撃を受けるし、
その手は魔法学校にも及ぶ訳なんですが、その一方で、ハリーやロンの恋バナで盛り上がっちゃってる
脳天気なところが、どうなの〜とも言えるのですが、なんかそのふわふわっとした空気が、
今回の魅力になっていたような気がします。

しかし、校長先生、ホラス先生にいろいろ聞きたいのなら、ハリーを密偵に仕立てなくても
自分で聞き出すとか、魔法を掛けて聞くとか出来ないもんかーと思ってみたり、
新たなる設定、分霊箱のアイディアに、おぉ!そう来たかーと感心したり・・・。
(7作あるから7つに分けたのか?)

それから、寮と横町のキャビネットの展開はなかなか面白かったですが、
校長先生がハリーを連れて分霊箱を荒波打ち付ける岩場に連れて行くシーン。
あれから、どうやって洞窟に入ったのか気になってます。
最初から洞窟の中へ移動するわけにはいかなかったのかしらねえ。
いや、監督が(原作もそうだったらローリング女史が)、
絵的にカッコイイところを描きたかったってのが真相かも。(笑)
ふたりが入った洞窟の中で・・・ペンダントを手に入れる為に、ハリーが校長先生に、
魔法がかけられた水を無理矢理飲ませるシーンも、いたたまれないと思いつつも、
微妙にクスッとしてしまった私をお許し下さい。

だけど、ドラコが最後まで思い悩み、人を殺せなかったのは、
子供を完全悪には出来ないと言うローリング女史の優しさだったのか〜なんて想像して、
勝手に喜んでみたり。あれ?いつになく、ハリー・ポッター、楽しんでいる私が・・・。(笑)



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G.I.ジョー2009.08.09(Sun.)
■この戦い、かなり刺激的。

原題:G.I.Joe: Rise of Cobra
監督:スティーブン・ソマーズ
製作:ロレンツォ・ディ・ボナベンチュラ、ライアン・ゴールドナー、ボブ・ダクセイ
脚本:スチュアート・ビーティー、デビッド・エリオット、ポール・ラベット
撮影:ミッチェル・アムンドセン
音楽:アラン・シルベストリ
出演:チャニング・テイタム、レイチェル・ニコルズ、マーロン・ウェイアンズ、シエナ・ミラー、レイ・パーク、イ・ビョンホン、デニス・クエイド、ジョセフ・ゴードン=レビット、クリストファー・エクルストン、アドウェール・アキノエ=アグバエ、サイード・タグマウイ、アーノルド・ボスルー、ジョナサン・プライス、ブレンダン・フレイザー
製作国:2009年アメリカ映画
上映時間:2時間2分
配給:パラマウント
「G.I.ジョー」公式サイト



【マクタロウ】



【マクノスケ】
エクルストン、
思った以上に出番があって良かったっすー!!
よく考えみれば、ソマーズ監督。
「ハムナプトラ」でも「ヴァン・ヘルシング」でも、
結構、悪役描写に時間を掛ける人ですもんね。

エクルストンの訛り・・・
(北訛りだと思っていたけど、もしかしてフランス?)
英語がわからない私が書くのもなんですが、
他の人の英語とは違うなあ〜ってのはわかりました。
なんとなく訛りを強調して喋っていたような気もします。
それは、最後の方でエクルストンの訛りが重要な役割を持ってくるんで、
わざとそうしたんじゃないのかとは思うんですけれど。
でも「ドクター・フー」に続き、ここでもエクルストンの訛りが、
作品に取り上げられているんだな〜と思うと、ファンとして嬉しかったりして。

他にファンとして注目は、ネクタイですかね。(笑)
たぶん3本くらい締めていたと思うんですけど、
私は最後にしていた柄が入ったネクタイがお洒落だったと思うんです。
それに、ナノマイトの弾頭をチェックする時のすらっとした指のアップとかねえ。(ウフフ)
おでこのしわ、大きな耳たぶ、ほっぺのイボも相変わらず健在で、
どれも愛おしかった〜ぁ!!

で、エンドロールでレイ・パークさん(「スター・ウォーズ」のダース・モール役)が、
出ていたのを思い出して、あーーー成る程、あのアクションそうだったのねえと、
思い切り頷いてしまいました。「Xメン」の時は顔出ししていたのに、
今回はなしだったのが寂しかったなあ。(サイン会で握手して貰った事があるんです。)
でも、イ・ビョンホンは、結構カッコ良かったかも!!
・・・って、あの組織って、実質5人でやってるのかと思うとなんか笑えました。
それに「ハムナプトラ」組のふたりもゲスト出演していて、
花を添えているところが同窓会みたいで良かったかなあ。

ソマーズ監督は、客に瞬きさせないのをモットーにしてるんだと思うのですが、
それにますます磨きが掛かって凄いことになってます。(笑)
アニメの世界観を実写でリアルに描きたいのはわかるのですが、
(それにこの映画が子供向けなのも・・・)
それでも、もうちょっと、ところどころ休んでも悪くは
ないんじゃないのかって思う私は・・・年なんでしょうね。
(まあエクルストンが出ていなければ観てなかったとは思いますが・・・)

で、ちょっと話は逸れますが、先週DVDで「バロン」を観たんですけど、その時
「最近、ジョナサン・プライス観てないね〜」なんてマクタロウと話してたら・・・
出てるじゃありませんか!!!(奇遇だねえ〜。)
・・・って、あとから調べたら「パイレーツ・オブ・カリビアン」に
重要な役で出ていたのを忘れてました。おいおい!!

まあ、エクルストンのこってり演技とレイ・パークさんのアクションも
楽しめたし・・・もしかしたら「2」にエクルストン出るかもしれなし・・・
うーーーーん。でもなあ。出ないかなあ。あれじゃあねえ。



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山形スクリーム2009.08.01(Sat.)
■列島絶叫!

監督:竹中直人
脚本:継田淳
撮影:佐々木原保志
美術:斎藤岩男
編集:奥原好幸
音楽:栗コーダーカルテット
出演:成海璃子、波瑠、紗綾、桐谷美玲、AKIRA、マイコ、生瀬勝久、由紀さおり、温水洋一、沢村一樹、竹中直人、岩松了、クリスタル・ケイ、六平直政、田中要次、井口昇、赤井英和、緋田康人、佐伯新、篠原ともえ、斉木しげる、石橋蓮司、デビッド伊東、広田レオナ、荻野目慶子
製作国:2009年日本映画
上映時間:1時間56分
配給:ギャガ・コミュニケーションズ
「山形スクリーム」公式サイト



【マクタロウ】



【マクノスケ】
山形にある落ち武者の里に郷土研究にやって来た先生と女子高生たちが、
蘇った落ち武者やゾンビと闘うという大爆笑ホラー・コメディ。
なんとなく竹中直人のギャグを久しぶりに見たいかな〜程度のノリで見に行ったのですが、
確かにギャグもコテコテ、ゆる〜〜〜〜〜い笑いに底々笑って帰って参りました。
なんだか往年の迷作「ハウス」(大林宣彦)を思い出したりしましたが、もしかして竹中監督!
あれにもオマージュを捧げていたんじゃあ?(笑)
私的には、悪の村長さんを演じていた生瀬さんがいつもの通り、
絶好調な演技を見せていたのが嬉しかったですね。

主人公の女子高生を演じた成海璃子ちゃんは、
蘇った落ち武者、かつて源氏に追われた平家の侍頭、
葛貫忠経の愛した人・光笛とうり二つと言う設定。
出番はもちろん女子高生の時の方が多いのですが、
なにか光笛の時の方が可憐に見えてしまうのがなんともー。
と言うか・・・主人公達よりも落ち武者を演じている
沢村一樹や竹中直人、石橋蓮司、斉木しげる、デビット伊東の方がずっと目立っているんです。
中でも、落ち武者デビット伊東と恋に落ちる先生役のマイコがとってもパワフルで個性的な演技で
魅せてくれたのが、かなりの収穫でした!!これからは彼女の出演作をチェックしようかなあー。

あとは・・・主人公のお父さんの再婚相手を演じたクリスタル・ケイちゃん!!!
微妙にエロい(かたことの日本語、ミニスカート)感じだけど、
人がいいところが出ていて、好印象。
あとは・・・本人役で出ていた温水洋一さん!!
いつもの通り、憎たらしいけど笑えるところが彼しかいないなあと思ってみたり。
でも、もしかして、見に来ていた人の半分はこの人目当て?と言うべき
EXILEのAKIRAの演技も、かなり達者で、由紀さおりといいコンビネーションを組んで、
素朴な味を醸し出しておりました。

最後に・・・ブレードランナーのギャグは2回はいらなかったんじゃあ?(笑)



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■2009. 7月
  劔岳 点の記 / ノウイング / モンスターVSエイリアン /

モンスターVSエイリアン2009.07.20(Mon.)
■エイリアンがやってくる? モンスターならやってくれる!

原題:Monsters vs. Aliens
監督:ロブ・レターマン、コンラッド・バーノン
製作:リサ・スチュワート
原案:コンラッド・バーノン 脚本:マヤ・フォーブス、ウォーリー・ウォロダースキー、ロブ・レターマン、ジョナサン・エイベル、グレン・バーガー
美術:デビッド・ジェームズ
編集:ジョイス・アラスティア、エリック・ダプケビッチ
音楽:ヘンリー・ジャックマン
声の出演:リース・ウィザースプーン、セス・ローゲン、ヒュー・ローリー、ウィル・アーネット、キーファー・サザーランド、レイン・ウィルソン、スティーブン・コルベール、ポール・ラッド
製作国:2009年アメリカ映画
上映時間:1時間34分
配給:パラマウント
「モンスターVSエイリアン」公式サイト



【マクタロウ】



【マクノスケ】
3Dはディズニーランドや博覧会で見たことはありますが、映画館では初体験!!
上映料金、一般が2000円のところ、障害者割引でひとり1500円で入場出来ました。
入り口で3Dメガネを受け取っていざ劇場へ!!映画の始まる前に掛けてみたんですが、これが重い!
しかもメガネの上に掛けると重くてメガネごとずり落ちちゃうんです。
上映中にずり落ちてくる3Dメガネと格闘しながら1時間半頑張りましたーーっ!

で、映画の方は「シュレック」以来、ドリームワークスのアニメと
縁がなかった我が家ですが、これは定番中の定番とはいえ、なかなか面白かったです。
全体的にアメリカンジョーク連発で・・・まあ、要するにギャグがコテコテなんですが・・・
それも、わかるわかる〜ってノリで・・・(笑)。


大統領がお馬鹿キャラなのも、この手の映画の定番ですかねえ。
宇宙人とコンタクトするのに「未知との遭遇」のタララララー♪で
交信するんですが、わざと一音間違えたりね。(ププッ!)
攻撃してきた宇宙人の偵察ロボにアメリカ軍が反撃するんですけど、
飛ばしたミサイルに「ET GO HOME!」って書いてあって(笑)、
ちゃんとジョン先生の曲がかかるのもやるなーという感じ。
でも、交信の音楽のメインが「ビバリーヒルズコップ」のアクセルの曲ってのは、
監督の趣味なのかしら?それとも「デイブは宇宙船」(未見ですが)へのオマージュ?

その愛すべきくだらないギャグと対照的に、結婚前に巨大女になってしまい、
「ジャイノミカ」なんていうモンスターネームまで与えられちゃった主人公スーザンの
「やれば出来る」という前向きの生き方が、やたらすがすがしくて、
感動を与えてくれるのが魅力的だなーと感心しました。

3D映像に関しては、人間のキャラに至っては、ドールかフィギュアを見ているよう。
建物やメカが写ると、奥行きがあるせいか、実写のミニチュア版を見ている感じ。
3D映画ならではの、あざとい演出は2〜3ありましたが
全体的には、普通の演出で、キャラが極端に手前に飛び出して来るような
わざとらしさがなくて私的には良かったと思います。
で、続編があるとしたら、やはり「パリの事件」解決から始まるのかな?
それとも「核ミサイル」発射阻止から?(おーーい!大統領ーーーっ!!)



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ノウイング2009.07.11(Sat.)
■地球消滅 その時、人類は何を残せるだろうか。

原題:Knowing
監督:アレックス・プロヤス
製作:トッド・ブラック、ジェイソン・ブルメンタル、スティーブ・ティッシュ、アレックス・プロヤス
製作総指揮:スティーブン・ジョーンズ、トファー・ダウ、ノーム・ゴライトリー、デビッド・ブルームフィールド
原案:ライン・ダグラス・ピアーソン
脚本:アレックス・プロヤス、ライン・ダグラス・ピアーソン、ジュリエット・スノウドン、スタイルズ・ホワイト
撮影:サイモン・ダガン
美術:スティーブン・ジョンズ=エバンス
編集:リチャード・リーロイド
音楽:マルコ・ベルトラミ
出演:ニコラス・ケイジ、ローズ・バーン、チャンドラー・カンタベリー、ララ・ロビンソン、ベン・メンデルスゾーン、
製作国:2009年アメリカ映画
上映時間:2時間2分 配給:東宝東和 「ノウイング」公式サイト

【マクタロウ】



【マクノスケ】
ケイジくんの「ノウイング」を7/11に サントムーンで見てきました。
監督は「アイ、ロボット」のアレックス・プロヤス。
エジプト出身だそうです。

「アイ、ロボット」も私、そんなにノレなかったので、今回はどうかな〜と思っていたんですが、
予告のタイムカプセルから出てきた数字が、過去の大惨事の日付であるってところのオチが
どうしても知りたくて見てしまいました。(ミーハーだよ!)

出だしは、オカルト風で良い感じなんですよ。音楽も「ヘルボーイ」のマルコ・ベルトラミ!
ガンガン遠慮なく盛り上げていく姿勢が嬉しいー!で、予告にある大惨事が描かれて・・・
ディザスターものとして最頂点まで達した後・・・

別の展開に・・・。

うーーむー。 地球滅亡をどうやってケイジくんと息子が乗り切るのかも気になってましたが、
数字の意味とふたりの行く末があんな形で集結するとは・・・。
でも、なんか、こうなっちゃうと、ケイジくんのやっていた事って
全然空回りだし・・・それを言うと、数字と地球滅亡の因果関係もないわけだし、
“アレ”の姿が、意図的に宗教チックなのもなあ。
それにあのラストシーンで力尽きました。

「サイン」ねただけじゃ、ちんけなので、
ここは気張って「ディープインパクト」なんかも入れて迫力つけて、
世紀末風にオカルトテイストも足したりなんかしたけど、
実は最後のあのシーンがやりたかったみたいなねえ。
まあ、あの展開じゃあ、ラストで、それでどうなったかまで見せないと
ダメなのはわかるんですが、なんか「キレイ、キレイ」な感じなのが嫌だなあ。
私としては数字から現象解決のヒントがみつかるとか・・・
現象は別の理由にして、ケイジくんが惨事を未然に防いで、
地球の運命を変えるとかの方が、ちんけかもしれないけど面白かったかな。
マルコ・ベルトラミの音楽はかなり燃えたので
全然収穫がなかったわけでもないってことにしておきますかねえ。



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劔岳 点の記2009.07.05(Sun.)
■誰かが行かねば、 道はできない。

監督・撮影:木村大作
原作:新田次郎
製作:坂上順、亀山千広
プロデューサー:菊池淳夫、長坂勉、角田朝雄、松崎薫、稲葉直人
脚本:木村大作、菊池淳夫、宮村敏正
美術:福澤勝広、若松孝市
編集:板垣恵一
音楽:池辺晋一郎
出演: キャスト・スタッフ 浅野忠信、香川照之、松田龍平、モロ師岡、蛍雪次朗、仁科貴、蟹江一平、仲村トオル、小市慢太郎、安藤彰則、橋本一郎、本田大輔、宮崎あおい、小澤征悦、新井浩文、鈴木砂羽、笹野高史、石橋蓮司、國村隼、井川比佐志、夏八木勲、役所広司
製作国:2009年日本映画
上映時間:2時間19分
配給:東映
「劔岳 点の記」公式サイト

【マクタロウ】



【マクノスケ】
明治時代末期、日本地図の完成を急ぐ陸軍の命令で、最後の空白地点を埋めるべく、
困難な劔岳登頂に挑んだ男たちの真実の物語を映画化!
実際に登山隊が挑んだコースで撮影を行ったという景色は荘厳かつ圧巻!!
厳しい中にも美しさが見え、カメラマンとして数々の映画を撮影してきた監督の意気込みが伺えます。

道のりの厳しさや雪に阻まれ登頂に苦労する陸軍参謀本部陸地測量部の測量手、柴崎芳太郎(浅野忠信)と
柴崎に献身的に仕える案内人として宇治長次郎(香川照之)。
いつもの通りの淡々とした演技がここでも生きる浅野忠信ですが、
この映画では、案内人役の香川照之の演技が、群を抜いて素晴らしかったです!
自分の立場や役割、自然との接し方、全てがお手本のよう。
それを嫌みなく自然に演じてしまう香川照之の技量に恐れ入りました。
また、測量部のライバルとして、最新装備で測量部より早く登頂を目指す日本山岳会という
ライバルも登場。リーダーの仲村トオルが、一見、悪役の様に描かれていくのですが、
最後には、お互いを山に捧げたライバルとして、敬い称え合う姿に感涙!!

最初に登頂したのが、全く別の人物であることが判明しつつも、
人に本当に必要なのは、順番ではなく代え難き友情だと教えてくれる素晴らしい作品でした。
「相棒」ファンとしては、美和子役の鈴木砂羽が、香川照之の奥さん役を好演!
「だんだん」の時以上にこんな素朴な役もこなせるとは!!と感心しました。



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■2009. 6月
  天使と悪魔 / スター・トレック / ターミネーター4 / 守護天使 /

守護天使2009.06.20(Sat.)
■大不況時代のヒーローは…、 アレ?こんなヤツら!? “最弱”ヒーロー3人組が贈る、チョットの勇気と希望がもらえるエンターテインメント・ムービー

監督:佐藤祐市
脚本:橋本裕志
原作:上村祐
撮影:川村明弘
音楽:佐藤直紀
美術:荒川淳彦
出演:竹山隆範、佐々木蔵之介、與真司郎、忽那汐里、寺島しのぶ、佐野史郎、池内博之、大杉漣、柄本佑、日村勇紀、波瑠、吉田鋼太郎、キムラ緑子、升毅
製作国:2009年日本映画
配給:エイベックス・エンタテインメント
「守護天使」公式サイト



【マクタロウ】
評判の良い「キサラギ」は見逃したが、同じ佐藤祐市監督の新作と言うことで気になっていた。
内容もほとんど知らずに鑑賞。これがなかなかの拾い物だった。
カンニング竹山扮する須賀啓一は、恐妻家の冴えないサラリーマン。
そんな彼が、何をやってもダメな人生で一筋の光を見つける。

それは、通勤途中の電車内で老人に席を譲っていた女子高生、宮野涼子(忽那汐里)。
その日から須賀は「彼女を守る」ことに使命を燃やす。
最初はささやかな願いでしかなかったその想いは、涼子の身に危険が迫っていることを知ってからは、
暴走に近い形で周囲を巻き込んでいく。

カンニング竹山は本作の主人公にマッチしていて、初主演の大役を見事にこなしている。
彼の(唯一の)友人、村岡を佐々木蔵之介が演じているが、チンピラ風情もなかなか似合うのだと感心。
もう一人の守護天使、佐々木大和を演じている與真司郎は全く知らないが
(AAAというアイドルグループ?所属なんだね)、本作の爽やか部分を担当、好印象を残す。

その他、須賀の妻、勝子(寺島しのぶ)ホモ雑誌の編集長(佐野史郎)、
堅気には見えない新聞屋の社長(大杉漣)などなど、脇に至るまで登場人物に愛情が注がれていて、
それぞれに見せ場がある。

振ったネタの落とし方、小道具の使い方が上手く(終盤の携帯音と点滅の見事なこと)、
「なるほど、そうきたか」という展開は観ていて心地よかった。
それにしても、熱烈な想いが「ステキ!!」となるか「ストーカー!!」となるかは、
見た目(好み)なんだろうなあと、改めて感じた次第。


【マクノスケ】
私、この映画の事を全く知らず、単にマクタロウが見たいというので
お付き合い程度で見たというのが、真相なんですが・・・(笑)、
いや〜これが拾い物とでも言いましょうか・・・
かなりの手応え。

主役のカンニング竹山さんが本当に良い味出していて驚きました。
大抵はこういうお笑いの人がやると本人以外の何者でもない・・・
本人自身になってしまう事が多いと思うんですが、ちゃんとキャラ立ってるよ。竹山さん。
他のふたり(佐々木蔵之介とAAAの與真司郎くん)もそれぞれに個性があって面白かった。

お話は冴えない中年男が女子高生に一目惚れ!
彼女をストーカーから(勝手に!)守るために
ヤンキーな友人と塾の教え子と共に立ち上がるというお話。
どう見ても竹山さんの方がストーカーだよ〜って感じなんですが、思いは一途。
竹山さんの奥さんを寺島しのぶが演じているんですが、これがまた酷い奥さんで・・・。
1日500円しか旦那に小遣いあげない上に、なにかあると蹴る殴るの暴力の繰り返し。
でもそれには、それなりの理由があったんです。

面白可笑しくも切なく、そしてパワフルに映画は展開。
竹山さんの携帯や小道具の1つ1つにちゃんと伏線があって、
どれひとつこぼすことなく生かし切っていたのには感心しました。
お小遣いを稼ぐために身体を張ったアルバイトをするところは可笑しいけど泣けるし、
ウルトラマンの振りも最後、そう来たかーーーっと感心しました。

音楽は「三丁目の夕日」の佐藤直紀なんですけど、
メインでかかる曲がケイメンの「ロビン・フッド」に激似なのは、
ちょっとなあと思ったんですが、映画が良かったからまあ、いいかな。(笑)




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ターミネーター42009.06.14(Sun.)
■どこで誰が、未来を変えたのか?

原題:Terminator Salvation
監督:マックG
製作:モリッツ・ボーマン、ジェフリー・シルバー、ビクター・キュービセック、デレック・アンダーソン
製作総指揮:マリオ・カサール、アンドリュー・G・バイナ、ピーター・D・グラベス、ダン・リン、ジーン・オールグッド、ジョエル・B・マイケルズ
脚本:ジョン・ブランカート、マイケル・フェリス
撮影:シェーン・ハールバット
美術:マーティン・レイング
編集:コンラッド・バフ
音楽:ダニー・エルフマン
出演:クリスチャン・ベール、サム・ワーシントン、アントン・イェルチン、ムーン・ブラッドグッド、ブライス・ダラス・ハワード、コモン、ジェーン・アレクサンダー、ジェイダグレイス・ベリー、ヘレナ・ボナム・カーター
製作国:2009年アメリカ映画 上映時間:1時間54分
配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
「ターミネーター4」公式サイト


【マクタロウ】
「スタートレック」同様、仕切り直しに近い形で新たに始まる(はずの)「ターミネーター」。
人類の救世主、ジョン・コナー(クリスチャン・ベイル)が主役だと思って観に行ってみれば、
なにやら様子が違う。
新しいキャラクター、マーカス・ライト(サム・ワーシントン)の方が目立っているのだ。
予告でもネタバレしているマーカス・ライトの正体は「人間だと思いこんでいる機械人間」。
物語は彼のドラマを中心に描かれ、ジョン・コナーは添え物的。

鑑賞後に聞いた話では、本来マーカス・ライト役をふられたクリスチャン・ベイルが
「ジョン・コナーをやりたい」と言いだし、脚本の修正。
結果、ジョンとマーカスの配分が同じになってしまったとか。

なるほど、主役が誰だか分からない作品になってしまったのには、
それなりのいきさつがあったというわけだ。
これでは面白い物など出来るはずもない。
シリーズとしては次々と矛盾が出てきているのに加え、本作でも「?」と思う設定、シーン続出。
バイク型ターミネーターなど、アクションの見せ方としては面白かったがそれだけ。
これだけボロボロな作品を、アクションだけで評価できるものではありませんな。


【マクノスケ】
2018年、大人に成長したジョンが抵抗軍に加わり、運命の人物カイルに出会うまでを描くのですが、
冒頭からアクションてんこ盛り。
次から次へとかなり凄い目に合うジョンですが、身体を鍛えているからなのか不死身度100%!
お前がターミネーターなのかよ〜ぉと突っ込みたくなってしまうくらい
頑丈な身体の持ち主になっていたのはご愛敬ですが・・・
問題は主役のジョンより謎の人物
(いや、ファンなら最初からこの人がだいたいどういう人かはわかるのですが・・・)
マーカス・ライトの方が目立っていた事!

なんか、それならそれで思い切って「仕切り直し版」として
マーカス・ライトを主人公にして3部作くらい作っても良かったんじゃないかなあ。
彼とブレアのシーンが一番面白かったもの!
いろんなパターンのターミネーターが登場して、
どことなく「1」のラストを思わせるような場所で、「2」を彷彿とさせるカーアクション、
ラストのサイバーダインでの闘いも「2」のラストを思い出させる作りで、
前シリーズにオマージュしまくりは良いんですが、
微妙にアクションシーンが「マッド・マックス2」っぽかったり、
サイバーダイン社全景が「ブレード・ランナー」っぽかったりって言うのは、
もうちょっと何か新しいものを見たかったかな〜と。

で、私的にはあのラスト。マーカス・ライトが可哀想過ぎちゃって・・・。
なんかそれじゃあ、彼はジョンに心臓あげるために出てきたのかってね。
マクタロウとも話したのですけど、どうせ死ぬんだったら、心臓の話は抜きにして
ジョンとカイルを助けるためにラストT−800と共に運命を共にするとかねえ。
彼のお陰で助かった・・・みたいな花の持たせ方してあげたかったです。

それで、アーノルドさん出演シーンなんですけど、
サービスなのはわかっちゃいるが、ちょっと複雑かなあ。
まあねえ、新作の「スター・トレック」でチェコフを演じている
アントン・イェルチンくんが、カイル役で大健闘しているので、
子役時代から見ている私としては、目頭熱くなりましたよ〜。
って、主役は誰だ?この映画ーーぁ!!(笑)



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スター・トレック2009.06.07(Sun.)
■「LOST」 『クローバーフィールド/HAKAISHA』のJ.J.エイブラムスが、次に何を仕掛けるのか──。

原題:Star Trek
監督:J・J・エイブラムス
製作:J・J・エイブラムス、デイモン・リンデロフ
製作総指揮:ブライアン・バーク、ジェイミー・チャーノフ、ロベルト・オーチー、アレックス・カーツマン
原作:ジーン・ロッデンベリー
脚本:ロベルト・オーチー、アレックス・カーツマン
撮影:ダン・ミンデル
美術:スコット・チャンブリス
音楽:マイケル・ジアッキノ
出演:クリス・パイン、ザッカリー・クイント、エリック・バナ、ブルース・グリーンウッド、カール・アーバン、ゾーイ・サルダナ、サイモン・ペッグ、ジョン・チョウ、アントン・イェルチン、ベン・クロス、ウィノナ・ライダー、クリス・ヘンズワース、ジェニファー・モリソン
製作国:2009年アメリカ映画 上映時間:2時間6分
配給:パラマウント 「スター・トレック」公式サイト


【マクタロウ】
カーク、スポック、マッコイといった、昔から知っている人には馴染みのあるキャラクターの
若き日の活躍を描くシリーズ・・・と思いきや、なんとパラレルワールドの「スタートレック」!!
この設定にはやられた!!

これほど上手い仕切り直しは観たことがない。
なんたって、ちゃんと旧シリーズの続きでありながら、新作としてシリーズを始められるのだから。

まあ、それもこれも「スタートレック」ならではと言えばそうなのだが、
それさえも言い換えれば「スタトレ的」と言えるわけだ。
あのカークが乗組員の信頼を得られるのはいつ?と思わないではないが、
それはこれからのシリーズを楽しみにしていよう。
一番楽しみにしていた宇宙戦闘シーン、エンタープライズの活躍をもっと観たいと感じたが、
まだ1作目だし、スポックの宇宙船を援護する姿に燃えたので、今回はこれくらいで良しとする。



【マクノスケ】
すみません。スタトレ好きなので今回は語らせて戴きます。

噂ではカーク達の若い頃を描いているとかここでリセットされたらしいとか・・・
いろいろ聞いてましたが、リセットと言えばリセットだけど、ちゃんと続編・・・
すなわち「スター・トレック11」になってるじゃありませんかっ!!
平行宇宙ねた、しかもタイムスリップという「スタトレ」お馴染みのネタを
使ってよくぞここまで納得の行く作品を作ってくれました。

パンフによると、脚本のお二方は、トレッカーといろいろ話ながら作っていったそうですが、
キャラクターの性格や持ちネタなど存分に生かしているところがこれまた心憎い!!
特にスールーのフェンシングねたがあそこまで格好良く花開くとは思ってみませんでした。
これによってカークとスールーに信頼感が生まれるというこれまた良く出来た展開。
カークとスポックはお互いに家族ねたでそれぞれに成長して行く過程を対比させてみせるという作り。
これまた上手いと言わざるを得ません。
そこへ最新のVFX、ちょっとアクションは過激なところもありましたが、
宇宙戦はやっぱり燃えまして・・・
土星のリングをエンタープライズが競り上がってくるところなぞ、
もう、格好良すぎて涙ちょちょ切れそうでした。

ネロの25年間待ちの部分は描き切れてないとは思いますが、
もう、そんなのどうでもいい!!(お〜い!)
巨大物体やらゴールデンゲートブリッジに物体墜落やら赤色物体のぽよぽよ表現やら、
なんとな〜く劇場版1〜6のキーワードがオマージュ的に
挿入されているんじゃないかと思ってみたのですが、それはたまたまなのかなあ。
でも氷の惑星(←これは「6」のオマージュ?)で、
老スポックがカークに言ったセリフって劇場版の「2」か「3」で出てきたセリフですよね?
もうニモイさんが「ジム」って言っただけで胸が熱くなる私!!

そしてあのラストですもんね。もう堪りませんよ!!
老スポックの後ろ姿を父親と見間違えるサイラースポック。ここがまたツボなのよねえ〜。
自分の信じる道を歩むだろう新生サイラースポックとバルカン再生にまだまだスタトレという
物語を歩き続けるニモイスポック!!!あぁ、なんて素敵過ぎるラスト!!
平行宇宙で変わってしまった世界をオリジナルのキャラが行き来するなんて
よく考えたもんです!ブラボー!!なんて素晴らしいアイディアなんでしょう!
脚本家の人の話ではTNG(新スター・トレック)のキャラの登場もありとかで・・・。
これは、ますます目が離せなくなって来ました!!!
お金に価値が出来ちゃったり・・・スポックとウフーラの関係も気になるわ〜。

役者もクリス・パインがその割にまあまあ良い感じでした。
やっぱりカークはモンスターと闘わねばならないんですよ。(笑)
ドクターも良い感じ。私としては昨年ハマったドラマの「テイクン」で
宇宙人の子供役で出ていたアントン・イェルチンくんが、
あんなに成長してチェコフを演じているのが嬉しかったです!
しかし、訛り酷すぎじゃあ。(爆笑)



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■2009. 5月
  グラン・トリノ / スラムドッグ$ミリオネア /

天使と悪魔2009.05.24(Sun.)
■ガリレオの暗号が、ヴァチカンを追いつめる。

原題:Angels & Demons
監督:ロン・ハワード
製作:ブライアン・グレイザー、ロン・ハワード、ジョン・キャリー
製作総指揮:トッド・ハロウェル、ダン・ブラウン
原作:ダン・ブラウン
脚本:デビッド・コープ、アキバ・ゴールズマン
撮影:サルバトーレ・トチノ
美術:アラン・キャメロン
編集:ダン・ハンリー、マイク・ヒル
音楽:ハンス・ジマー
製作国:2009年アメリカ映画
上映時間:2時間18分
配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
「天使と悪魔」公式サイト


【マクタロウ】
「ダビンチ・コード」シリーズ(そんなシリーズ、無いだろ)第二弾、実は小説ではこちらの方が先だそうで。
前作でもそうだったが、この作品の本当の魅力は謎解きではなく、
「キリスト教のエゴや矛盾を訴える」という部分にあるのではなかろうか
(原作も読まずに言ってますけど)。

それがただの謎解き映画になっている上に、2時間程度で全てを解決となると駆け足にならざるを得ない。
これでは「ナショナル・トレジャー」だよ。

実際、作品は「ナショナル・トレジャー」をちょっと重い雰囲気にして
「それっぽく」仕上げた程度の出来だ。
謎を一つ二つ削って、ラングドン教授の人間的な魅力を表すエピソードでも入れれば、
少しは面白くなるのかなあ、などと偉そうに思ってしまうのであった。
ローマの町並みは綺麗で良かったかな。


【マクノスケ】
前作は原作を読んでいたため、肝心のテーマが欠如していた事への失望が強かったのですが、
今回は原作未読のため、その割にはテンポよく楽しめました。

ただねえ。これは主人公が刑事でもなんでもないから仕方ないのはわかってるんですけど、
どうも敏捷性がないって言うか・・・早く像を探せよーとかあの車怪しいだろう!
とかねえ。突っ込んじゃってるんですよ。私。
だって、何時に事件が起こるのかはあらかじめ予告されてるんだから、
もう少しなんとかなったような・・・って、ちょっと高望みしすぎ?(笑)

ロールプレイングみたいな運びが「ナショナル・トレジャー」のような感じになってませんでしたかねえ。
最後の犯人の行動を見ながら、なんだか「20世紀少年」のともだちを思い出しちゃったんですが、
そうでもないのか〜と思ったら、やっぱりーみたいな。(笑)
←見た人にしかわからない書き方ですみません。



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消されたヘッドライン2009.05.23(Sat.)
■暴くのか、逃げるのか──。それは、一人の新聞記者が見た“現代アメリカ最大の闇”。

原題:State of Play
監督:ケビン・マクドナルド
製作:アンドリュー・ハンプトン、ティム・ビーバン、エリック・フェルナー
製作総指揮:ポール・アボット、ライザ・チェイシン、デブラ・ヘイワード、E・ベネット・ウォルシュ
原作:ポール・アボット
脚本:マシュー・マイケル・カーナハン、トニー・ギルロイ、ビリー・レイ
撮影:ロドリゴ・プリエト
美術:マーク・フリードバーグ
編集:ジャスティン・ライト
音楽:アレックス・ヘッフェス
製作国:2009年アメリカ映画
上映時間:2時間7分 配給:東宝東和

「消されたヘッドライン」公式サイト

【マクタロウ】
ラッセル・クロウの新作、政治ネタというところで楽しみにしていたのだが、
出来としては今ひとつ弾けきれなかった感がある。

問題点としては、主役であるはずのラッセル・クロウ演じるカル・マカフリーのキャラクターが弱く、
彼と行動を共にする女性記者デラ・フライ(レイチェル・マクアダムス)の方が
目立っているように感じたことだろう。

キャラクターの弱さでは、ヘレン・ミレンという女優をキャスティングしておきながら出番も少なく、
ただの日和見主義者にしか見えない編集局長も残念。
サスペンスとしては緊張感のあるシーンもあり悪くはないのだが、やはりキャラクターに魅力がないと厳しい。


【マクノスケ】
国家的陰謀を暴いていく新聞記者のラッセル・クロウが、いつもの芸達者なところを
見せて味のある映画に仕上がっておりました。

ベン・アフレック、ヘレン・ミレンとの絡みの部分よりも彼の手足となって
事件を調べていくベラとのコンビがなかなか好印象。
駐車場でのアクションシーンも手に汗を握るものがあり、
サスペンスとしても楽しめました。惜しむらくは、ヘレン・ミレン編集長の、
ただのいらつく女的な描かれ方は勘弁して欲しかった。
ベン・アフレックの奥さん役のロビン・ライト・ペンは相変わらずきれい!
久々に見たジェフ・ダニエルズ(「スピード」でキアヌの相棒役!)がかなり年を取っているのに愕然!!



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スラムドッグ$ミリオネア2009.05.09(Sat.)
■運じゃなく、運命だった。

原題:Slumdog Millionaire
監督:ダニー・ボイル
製作:クリスチャン・コルソン
原作:ビカス・スワラップ
脚本:サイモン・ボーフォイ
撮影:アンソニー・ドッド・マントル
美術:マーク・ディグビー
音楽:A・R・ラフマーン
編集:クリス・ディケンズ
出演:デブ・パテル、フリーダ・ピント、マドゥル・ミッタル、アニル・カプール、イルファン・カーン       
製作国:2008年イギリス映画
上映時間:2時間
配給:ギャガ・コミュニケーションズ
「スラムドッグ$ミリオネア」公式サイト



【マクタロウ】
アカデミー賞で圧倒的な強さをみせた本作、私としては良くできた恋愛物という感想。
クイズ・ミリオネアを舞台として、ジャマールと兄サリーム、ラティカの三人がたどった過酷な運命、
ジャマールとラティカの恋の行方を追う展開が上手い。

クイズの問題一つ一つがジャマールの人生に影響を与えた出来事と重なるという構図は
「ユージュアル・サスペクツ」を思い出し、「何か裏があり、意外な展開が?」
などと思って観ていたが、そんなことはなく一安心。

ジャマールの一途な愛、弟を裏切ったサリームの末路など、キッチリ描ききり、
パーカッションの効いた音楽と共に、後味の良い作品だった。


【マクノスケ】
第81回アカデミー賞で作品賞、監督賞ほか最多8部門を受賞した作品。
TV番組「クイズ$ミリオネア」で最終問題までたどり着いたスラム出身の主人公が不正を
疑われ警察で尋問されているというオープニングから、
彼の幼い頃の回想とクイズの回答シーンをカットバックで描くという
テンポのよい演出が実に巧みでスリリング!

主人公ジャマールを演じる子役の子の演技が上手い事もあり、
お兄ちゃんのサリーム2人とラティカが運命の出会いをする雨のシーンなんて胸キュンもの!!
引き裂かれたカップルがどうなっていくのか、運命には逆らえないのか、現実は厳しいのか・・・
などいろんな事を考えさせられながらの最後、「やっぱり愛ですよ!愛!」ってところが、
これまた、恋愛映画の王道でビビビーーーって来ましたねえ。
エンドロールのミュージカルシーンも最高に乗れました〜。

しかし、それにしても、あの「シャロウ・グレイブ」と「28日後・・・」と
「ザ・ビーチ」のダニー・ボイル監督が、こんな面白い映画を?と思いましたが、
なんか主人公の生き方の壮絶さはどれも同じような感じかも。
インドのスラムの映像を見ながら、なんとなく「28日後・・・」の
人々がいなくなった町並みを思い出したりなんかしてました。



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グラン・トリノ2009.05.02(Sat.)
■俺は迷っていた、人生の締めくくり方を。
少年は知らなかった、人生の始め方を。


原題:Gran Torino
監督・製作:クリント・イーストウッド
製作:ロバート・ローレンツ、ビル・ガーバー
製作総指揮:ジェネット・カーン、テアダム・リッチマン、ティム・ムーア、ブルース・バーマン
脚本:ニック・シェンク
原案:デビッド・ジョハンソン、ニック・シェンク
撮影:トム・スターン
美術:ジェームズ・J・ムラカミ
音楽:カイル・イーストウッド、マイケル・スティーブンス
主題歌:ジェイミー・カラム
出演:クリント・イーストウッド、ビー・バン、アーニー・ハー、クリストファー・カーレイ、ジョン・キャロル・リンチ
製作国:2008年アメリカ映画
上映時間:1時間57分
配給:ワーナー・ブラザース映画 「グラン・トリノ」公式サイト


【マクタロウ】
この作品を最後に俳優業引退というニュースを見たが、なるほどと思える出来映え。
「許されざる者」で自らの「西部劇」にたいする挽歌を奏でたイーストウッドが、
本作では彼が演じてきた全ての「ヒーロー」に引導を渡した、そう感じた作品だったのだ。
頑固、愛国者、人種差別的な言動、悪態をまきちらすコワルスキー(イーストウッド)。

彼が隣に住む娘、スー・ローを黒人のチンピラから救ったことにより、 モン族住民の信頼を得ることになる。
初めは戸惑い、迷惑がるコワルスキーだったが、彼らと交流するうちに
「実の家族よりも身近に感じる」と言うほどの親近感を得ていく。
そして、その感情はスーの弟、タオを一人前の男に育てようという気持ちへと動いていく。
本来ならば、実の息子にやらなければいけなかったことをタオに託す。
それはまともな親子関係を築けなかった彼なりの罪滅ぼしの気持ちもあったのかも知れない。

朝鮮戦争に従軍(この設定もコワルスキーとアジア人という構図上、上手い)し、
もらった勲章。その勲章をタオに贈り、一人チンピラのねぐらに向かうコワルスキー。
ここで、かつてのイーストウッドならばチンピラどもを一掃という展開もあるのだが、
本作のイーストウッドは丸腰で蜂の巣にされてしまう。

英雄とは人を殺したヤツではなく、殺さなかったヤツだ。
勲章をもらえる資格がある者、本当の英雄(ヒーロー)とは。
彼が身を挺して示した男の生き様は、タオの心に深くしっかりと根付いているだろう。
戦争という物が一人の人間に残した傷跡、男として、人として、
人とどう関わり、どのように生きていくのか。
この作品が語りかけていることは、全てのシーンにあるように思う。


【マクノスケ】
今年「チェンジリング」に続き2本目のイーストウッド映画。
キャッチコピーの「俺は迷っていた、人生の締めくくり方を。少年は知らなかった、人生の始め方を。」
を読むと、イーストウッドがどうなってしまうのか容易に想像出来るだけに・・・

それをどう描くのかがみどころだと思っていたんですが、やっぱり上手い!!
不良グループにいいようにされているお隣のタオ青年と頑固一徹、
日本で言うところの「昭和ひと桁おやじ」みたいなイーストウッドの
師匠と弟子みたいな関係がこれまた良いんですよね。
イーストウッドがタオくんに生き方を教えるばかりでなくて、
モン族コミュニティの暖かさを理解して行ったり、神父さんと交流を深めていく過程が
本当に見事でホントにホントに良かったのひと言!

最後のグラン・トリノ(愛車)の扱い方についてのシーンは泣きながら笑って見てしまいました。
映画のラストが「チェンジリング」同様、タオのこれからの生き方を見てくれと
言わんばかりの余韻の残る演出で唸るばかり。いや〜本当に素晴らしい映画でした。



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