1978年4月2日から1979年8月26日まで 全73話が放映されたテレビアニメ「SF西遊記スタージンガー」のファンクラブです。        


   各話の紹介とみどころ
第1話 飛べ!オーロラ姫
第2話 宇宙で一番の暴れん坊
第3話 おれも男だ!姫のため
第4話 夢を求める冒険野郎!
第5話 胸に輝け!友情の星
第6話 強い味方のアストロ棒!
第7話 男ハッカの大活躍!
第8話 悪夢のバリバリゾーン
第9話 まぼろしの星は消えた
第10話 希望のいう名の星
第11話 地球へ急げ!スタークロー
第12話 死ぬなよ!オーロラ姫
第13話 青星・黄星、なみだ星
第14話 要塞惑星ギンギラ
第15話 ブラックホール危機一髪
第16話 宇宙に散った花一輪
第17話 青い海に黒い影
第18話 波もハートもあったかい
第19話 さらば!ジョ−ゴよ
第20話 小さな星にも太陽が!
第21話 敬礼!泥んこの英雄
第22話 涙よ!流れ星となれ
第23話 愛よ!銀河の彼方まで
第24話 ウソつき星人は誰だ?
第25話 甦ったギンギンマン
第26話 大勝負!憎むべき敵
第27話 出撃!キンキンマン軍団
第28話 突進!クィーン・コスモス号
第29話 大爆発!ゴルスター
第30話 地獄星を脱出せよ!
第31話 レンファ星基地の反乱!
第32話 わが子よ!モンスターの愛
第33話 出現!宇宙の魔王
第34話 呪われたガラスの星
第35話 凶暴モンスターのこころ
第36話 星をなくしたあいつ!
第37話 宇宙の美しき狼
第38話 故郷の星に吠えろ!
第39話 美しき雪は永遠に
第40話 マグマの星に消えた姫!
第41話 大追跡!姫を救出せよ
第42話 黒い栄光に散った男
第43話 愛を込めて姫を撃て!
第44話 赤い砂漠の誓い
第45話 戦場に響く子守歌
第46話 悲しき外人部隊
第47話 対決!サイボーグ戦士
第48話 キング・ギューマの出撃!
第49話 クィーン・ラセツの陰謀
第50話 魔王軍団最後の日
第51話 戦え!愛の戦士たち
第52話 地獄から帰って来た男
第53話 奇襲!黒い太陽
第54話 絶対絶命!オーロラ姫
第55話 ギララ星宇宙の決戦!
第56話 激斗!クーゴ対ガイマ
第57話 幽霊モンスターの正体!
第58話 幻の女王エドラ
第59話 古代遊星の謎
第60話 来るか!地球最後の日
第61話 発進!キティ研究所
第62話 海底惑星アテランテス
第63話 宇宙の嵐を越えて!
第64話 飛べ!大王星めざして
第65話 大変身!ジャン・クーゴ
第66話 妖怪!闘えオーロラ姫
第67話 無残!涙の奴隷星
第68話 許せない小悪魔
第69話 愛の星は悲しみの星
第70話 クーゴ対偽クーゴ
第71話 光れ!苦しみの涙
第72話 大決戦!魔王ゴルガ
第73話 さらば姫!わが友よ





    ストーリー

 第46話 悲しき外人部隊 1979. 2/18 放映 
タイトルコール/杉山加寿子  構成/田村多津夫  脚本/馬嶋満
コスモス号到達地点/アダバ星  登場モンスター/スワン型メカモンスター
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     キルメス/沢田敏子                      シルス/川島千代子

ラブリー星 [注1]でクーゴが少年を助けるために戦ったのを見たベラミスは攻め込めなかった。
城にベラミスを呼び出し「手ぬるい」と叱咤するクィーンラセツ。
「防衛もまた戦(いくさ)の道」[注2]とその場を去るベラミス。
そこへキング・ギューマより通信が入りラセツは「相打ちにさせる」と提案をする。
特殊部隊のキルメス [注3]を招集したラセツはベラミスには内緒だと断っての特別の任務を申しつける。
赤いバラを胸元につけてやりながら「チーフキャプテンの記章のように見えますぞ」
と囁きかけキルメスの心を誘導するラセツ。

クーゴ達は前方に謎のエネルギーの群生帯(ティボルトゾーン [注4])を発見し
クーゴがひとり探索のためスタークローで出撃する。
探索 [注5]の結果、コスモス号が通過出来ることを確認したクーゴは コスモス号に連絡を入れ、クローベルトで帰るが
そこへマグネビームを発射して磁力線乱気流を起こそうと 待ち構えるスワン型のメカモンスターに搭乗したキルメスが現れる。
第一作戦として岩にマグネビームを照射するキルメス[注6]
一方、母艦に戻り第三基地へ引き返したベラミスに外人部隊の兵士が
面会を求めて来る。それはベラミスが目をかけていた少女の兵士シルス[注7]だった。
最前線のレーダー基地に配属されたことを告げるシルス。
「ラセツ星人で固められた特殊部隊になぜ異星人のシルスが配属されたのか」と
キルメスから直々に命を受けたことに疑問をもつベラミスだったが、
「異星人の名を汚さぬよう頑張ります」とけなげに答えるシルスに
ベラミスは自分の胸の星形のペンダントを外し「お前を守ってくれることだろう」と
シルスに掛けてやり「どんなに辛いことがあってもやがて私たちの新しい故郷の星を
作るのだと言う事を忘れぬように」と励ましの言葉を添えるのだった。

クーゴが帰ったコスモス号で群生帯を抜けたクーゴ達の目に前に惑星が見えて来た。
そこはシルスが派遣された最前線のアダバ星レーザー基地だった。
コスモス号がやってくるのをレーダーで知ったシルスは司令基地へ連絡としようとしたが
間髪入れずにキルメスのスワン型メカモンスターによって爆撃され外に逃げたシルスは
爆撃に巻き込まれ命を落としてしまう。
こうして第2作戦を遂行したキルメスはアダバ星の海面に沈み姿を隠す。
ベラミスの母艦にラセツから通信が入り
「前線基地がクーゴ達によって破壊され シルスもクーゴに殺された」[注8]と知らされる。
事実を確かめるために自分の戦闘機でアダバ星へ向かうベラミス。

罠とも知らず戦火に燃える基地に助けに向かうコスモス号。
クーゴが機外に出てみると炎の中にシルスの遺体を発見する。
だがジョーゴから敵の飛行艇が近づいているのを聞き引き上げることにするが
そこにはクーゴのアストロボーと足跡の痕跡[注9]が残ったのだった。
クーゴとと入れ違いにやって来たベラミスはシルスの遺体を見て
クーゴが犯人と思い込みラブリー星での出来事は自分の勘違いであったと後悔する。
シルスの遺体を静かなところに移し、手を組み合わせて祈ったベラミスは
シルスにやったペンダントを片手にクーゴへの復讐を誓うのだった。

後方からやって来たベラミスの飛行艇にアダバ星に戻って戦えと言われるクーゴ達。
振り切ろうとしたが、エネルギー帯の乱気流の影響で電子系統が故障し逃げられそうにもない。
アダバ星に戻って修理することになったコスモス号だったがクーゴはベラミスと話し合おうと
ひとり外に飛び出していった。シルスの遺体の側で対峙するクーゴとベラミス。
基地を攻撃しシルスを殺したのはお前だと決闘を迫るベラミスに最初は手を出さないでいる
クーゴだったが、ベラミスの鬼気迫る攻撃に戦わざるを得なくなってしまう。
雷が落ち倒れたクーゴにとどめを刺そうとしたベラミスの背後から
突然キルメスのスワン型メカモンスターが浮上しふたりをミサイルで攻撃し始める。
「お前まで狙って攻撃したぞ」と言うクーゴの言葉に愕然とするベラミス。
攻撃の手を緩めないキルメスにやられそうになるクーゴだったが間一髪でジョーゴとハッカの加勢が入る。
3人でメカモンスターと戦うクーゴ達。
クーゴがアイアンキッターでメカモンスターを真っ二つにし、外に投げ出された
キルメスは身体を激しく打って死ぬ。ラセツに授けられたバラが宙に舞い空しく散っていく。
キルメスがここにいることが理解できないベラミス。
クーゴ達はアダバ星を後にした。
メカだと思ったら操縦士が乗っていた[注10]と許しを請うクーゴ達。
それを聞いた姫は「知らなかったから仕方のないことでしょう。きっと天の裁きだったのかもしれません」
とクーゴ達を許す。

ベラミスもアダバ星を後にする。
「勝つためとは言えあまりにも無差別すぎる。」
そう心の中でつぶやきながら…シルスのことを想いペンダントを飛行艇から
投げるとそこにはベラミスが弔ったシルスの墓[注11]があった。
ペンダントは一筋の流れ星のように空を横切り消えて行った。



    脚注とみどころ

[注1] ラブリー星 45話(前回に登場した星の名称)
[注2] 他にもベラミスは「戦士は名を辱める戦いはしないのです」と語っている。
[注3] ファン間では女優の根岸季衣(ネギシ トシエ)似のキャラで通っている。
[注4] クーゴ達はこの地帯を「エネルギーの群生帯」と言っているのが、ここに到着したキルメスが
ここの名称を「ティボルト・ゾーン」と言っている。
[注5] 群生帯の岩々をアストロボーでひとつひとつ叩きながら鳴り響く共鳴音にうかれるクーゴの姿が愛らしい。
[注6]ビーム照射時のキルメスの「マグネビーム シュートゥ!」が勇ましい!
[注7] ベラミスには「外人部隊の者は私と同じ故郷の星を失った者たちだ」という気持ちがあった。
[注8] この時ラセツはクーゴのことを「凶暴でずる賢い戦闘サイボーグだ」と言っている。
[注9] このシーンでクーゴの足の裏の形が紳士靴のような形をしている事が判明。
[注10] 命ある者を殺してはいけないと姫に固く誓ったクーゴ達。今回の標的はメカモンスター(機械)であると判断し攻撃したもののキルメスが操縦していた。
[注11] 木を組んだ十字架にはシルスが被っていた帽子が掛けられていた。

46話は作画がイマイチ。冒頭ベラミスが前話(45話)のことを思い出すくだりがあるのですが
あまりの作画の巧さ(作画監督は菊地城二さん)にうっとりする程です。
野心家のキルメスの崩壊と外人部隊のシルスの無垢なあこがれが叶うことなく泡のように散っていく
対比が素晴らしく、その間に挟まれたベラミスの苦悩もよく描かれています。

レーダー基地があった「アダバ星」という名称ですが、もしかしたら「あだ花」から来ているかもと思いました。
あだ花は「咲いても実を結ばない花。外見ははなやかでも実質を伴わないもののたとえ」
「咲いてすぐ散る、はかない花」と言う意味でキルメスとシルスのことを暗示しているようにも思えます。
それから考えるとキルメスが乱気流を起こした「ティボルト・ゾーン」もなにか意味があるのではと
いろいろ調べてみましたが、「ロミオとジュリエット」でジュリエットの甥でロミオに殺される
人物の名前(ティボルト)と一致したくらいで、関連性を調べましたがわかりませんでした。
(どなたかご存じの方がいらっしゃいましたら教えて戴けると助かります。)
もし「ロミジュリ」つながりだとすると、キルメスが登場していたメカモンスターが白鳥だったのも
「バレエ」つながりかな…とも思うのですが、ちょっと無理な推測でしょうかね。(笑)  マクノスケ


    スタッフ&キャスト

企画/春日東  別所孝治  勝田稔男
原作/松本零士  /監修/石川英輔  
連載「テレビマガジン」「冒険王」「たのしい幼稚園」「おともだち」「ディズニーランド」「テレビランド」
音楽/菊池俊輔 主題歌/作詞/伊藤アキラ  作曲/菊池俊輔  うた/ささきいさお 神代ユースコーラス
(コロムビアレコード・朝日ソノラマ・ファンファニー)
キャラクターデザイン/須田正巳  美術デザイナー/伊藤岩光
チーフディレクター/芹川有吾
製作/東映  旭通信社
製作担当/吉岡修・佐々木章
声の出演/クーゴ/石丸博也  ハッカ/富田耕生  ジョ−ゴ/富山敬  オーロラ/杉山佳寿子
ベラミス/小原乃梨子  キルメス/沢田敏子  ラセツ/山口奈々  シルス/川島千代子  協力青二プロダクション

原画/森村一男・赤城貞義
動画/福井孝一・阿部道代・杉渕薫・山崎太
背景/丸森俊明・島本武
仕上げ/八津田陽子・野村寿夫・島崎正
特殊効果/金沢圭子  撮影/斉藤文生  編集/田中修
録音/タバック・市川修  効果/森賢一  
選曲/宮下滋  製作進行/渡部英雄  記録/武井まるみ  現像/東映化学
美術/伊藤岩光  作画監督/沢田五郎
演出/蕪木登喜司  宮崎一哉


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