●のほほん映画鑑賞備忘録 2003年下半期 |
マクノスケ、マクタロウが2003年下半期(7月〜12月)に見た映画の感想をアップしています。 ページの上のものが新しく下へ行く程古くなっています。 2003年上半期(1月〜6月)はこちらからどうぞ!→のほほん映画鑑賞備忘録 2003年上半期 全てのタイトルをご覧になりたい方はこちらからどうぞ!→INDEX 尚、基本的にねたばれしていますので、未見の方は御注意下さい。 2003年 7月 ソラリス/ターミネーター3/バトル・ロワイヤル2【鎮魂歌】/ 2003年 8月 パイレーツ・オブ・カリビアン呪われた海賊たち/トレジャー・プラネット/英雄/HERO/ コンフェッション 2003年 9月 閉ざされた森 2003年 10月 サハラに舞う羽根/リーグ・オブ・レジェンド・時空を越えた戦い/マッチスティック・メン/ 2003年 11月 マクノスケ入院のため映画を見ることが出来ませんでした。 2003年 12月 マトリックス・レボリューションズ/ファインディング・ニモ/ |
のほほん映画鑑賞備忘録2003.12月 |
●ファインディング・ニモ | 2003.12.27.(SAT.) |
ニモがさらわれた――。 海中に生きる3兆7千億の魚の中からたった一匹のかけがえのない息子を探すために、 父マリーンの冒険が始まる。 監督・アンドリュー・スタントン/ 共同監督:リー・アンクリッチ 音楽・トーマス・ニューマン 出演・マーリン:アルバート・ブルックス ドリー:エレン・デジェネレス ニモ:アレクサンダー・グールド ギル:ウィレム・デフォー ブロート:ブラッド・ギャレット ピーチ:アリソン・ジャネイ ガーグル:オースティン・ペンドルトン バブルス:ステファン・ルート ■「ファインディング・ニモ」公式サイト |
【マクノスケ】 期待通り、ところどころジワ〜ッと来るところあり、 変にすっとぼけてるメスの熱帯魚のドリーに大爆笑のシーンあり楽しんで帰って来ました。 ただなあ。どうして本国&日本でも、こんなにヒットしちゃってるかが謎。 というか本家ディズニーの長編「リロアンドスティッチ」や「トレジャープラネット」だって これに負けないくらいおもしろいのになぜ話題にもならないのかなあ。 確かに海底生物の鮮やかな色彩とか魚の動きなんかは今までのピクサーにないもんがあったと思うし、 くらげのシーンとかシドニーで海面に雨が降って来るシーンとかスタッフの力が入っているのもわかります。 でも「トイストーリー」や「バグズライフ」で感じたじわじわ〜と来るものがなかったんですよねえ。 (「モンスターズインク」はかなり外された!) いろいろ考えてみたんですが、それって「ドリー」のキャラのせい? クジラ語やら「ワラビー通り42、シドニー」で大いに笑わせてくれてはいるんですが、 彼女の物忘れ…というより、はっきり言って物忘れ病に、ちょっと引く場面も…。 まあ、なんだかんだ言っても、ペリカンのナイジェル(声はジェフリー・ラッシュ!)がニモに お父さんのことを知らせるシーンでは涙が3回も流れちゃったんですけどね。 あと「魚の敵!歯医者の姪のダーラ」の登場シーンに (greenwolfさんのHPで間違いに気づきました。訂正させて頂きます。 greenwolfさんどうもありがとうございました。)が 流れて大笑いしました!! このへんは「トイストーリー」のシドのテイストが効いていておもしろかったですね。 【マクタロウ】 魅力的なキャラクター、笑いと感動を適度にちりばめたストーリー、ピクサー印スタ ンダードな作品。 各キャラクターは「立っている」し、可愛くてすんなりと作品に入り込めます。その 代わりストーリー展開にはもう一工夫欲しかったと言うところでしょうか。 水槽から脱出を計るニモ達のエピソードが(「トイ・ストーリー」と同じだとして も)本来のピクサーの持ち味でしょう。それに比べてニモの父とドリーの珍道中は、 ドリーの設定だけで引っ張っています。ちょっと、無理矢理エピソードを作っている ようにも思えました。 エンディングのNG集は、もうウンザリだったので無くなって良かった。あれは作品 世界を破壊する両刃の刃ですから。 |
●マトリックス・レボリューションズ | 2003.12.21.(SUN.) |
始まりが あるものには すべて 終りがある
監督・ラリー&アンディ・ウォシャウスキー 音楽・ドン・デイビス 出演・キアヌ・リーブス/キャリー=アン・モス/ローレンス・フィッシュバーン ■「マトリックス・レボリューションズ」公式サイト |
【マクノスケ】 全体的なノリ…アクションとかキャラの描き方なんかは2作目の「リローデッド」よりはよかったと思うんですが、 あのオチはどうかと思うんですよねえ。モーフィアスたちが言っていたそもそもの目的はどうなってしまったんでしょうか? わたしはてっきり人類がマシンを倒して地上へ出るという最後を想像していたんですが…。 今回は絶滅されなかった分だけ人類の勝ちってってことなんでしょうかねえ。 ネオとトリニティが結ばれることを願っていたわたしは、予想が大きくはずれてしまったけれど、 あれはあれで納得して見ることが出来ました。ふたりのラブシーンもちょっと長かったけど、良い雰囲気でした。 展開としては、なんだかシリーズが進むに従ってだんだん尻窄みになってしまったような気もするんですが、 監督(たち)のテンションは、最後に行くに従って上がって行ったって感じですねえ。 でもなあ。あの地下鉄のシーンとか例のフランス人とかよくわからなかったなあ。 一番わからなかったのはオラクルね。彼女を見ているうちにメーテルを思い出してしまいました。 全てを知っているんだけど、思わせぶりなことしか言わないところ…(笑) 結局、人類は彼女のいいようにあしらわれていただけなのかなあ??? 追記:なぜスミスはネオを融合することによって消滅したのか…という話をマクタロウとしたのですが、 あとで調べたところによると、なんでもコンピュータに「a=b a+(−b)=0」という定義があって、 ネオとスミスが正負の関係であるということから、あの二人が融合して消えることになる結末が導き出されるんだそうです。 …つーことは、やっぱりコンピューターのことを知ってる人の方がより楽しめる映画だったわけですねえ。う〜む。 【マクタロウ】 この3部作を理解できる人って「コンピューター・オタク」と「宗教家」なのかなと 思いましたよ(人物などのネーミングはいろいろと意味深だそうで)。私はどちらで もないので、今ひとつピンとこなかったです。 以下、私の勝手な解釈です。 この物語はアーキテクト(マトリックスの創設者?)とオラクル(予言者。マトリッ クスのバグ?)のゲームの「1つ」であったと。ネオもトリニティもモーフィアスも 彼らのゲームのキャラクターでしかないのですよ。 これまではザイオンが全滅してゲームオーバーだったのだが、今回はネオ(とスミ ス)というキャラのおかげで、オラクル側が1歩進んで「和平」に持ち込めたわけ だ。う〜ん、さらに外の世界に本当のプレーヤーがいそうだけど、それは監督サンか ? 1作目で斬新な演出(映像)で観客をつかみ、回を追う毎に普通の演出にもっていっ たのは、「お話を語ろう」という作者の意図だと思うしそれは正解だと思います。 だけどそのお話が最初のテーマ(「支配されている人類の開放」でいいのかな)をは ぐらかしているよな。いつのまにか「人類を救うヒーロー」が「ザイオンを救うヒー ロー」にすり替えられてるよ。 なんだか「原作のナウシカ」が「映画のナウシカ」になっちゃった時を思い出させる ね(笑)。 |
のほほん映画鑑賞備忘録2003.10月 |
●マッチスティック・メン | 2003.10.18.(SAT.) |
2003年秋 絶対キレイに、だまされる
監督・リドリー・スコット「エイリアン」「グラディエーター」 音楽・ハンス・ジマー「ラストサムライ」「ハンニバル」 出演・ニコラス・ケイジ/サム・ロックウェル/アリソン・ローマン/ ブルース・アルトマン/ブルース・マッギル/シーラ・ケリー 詐欺師で潔癖性のその男を変えたのは娘だった。運命共同体が行き着く先は─ ■「マッチスティック・メン」公式サイト |
【マクノスケ】 潔癖性で広場恐怖症の詐欺師(ニコラス)ケイジ君の前に突然14歳の娘が現れて話が急展開! ラストのどんでんがえしに「えぇ!」となる方もおられましょう。 でも予告や映画のキャッチコピー「絶対キレイにだまされる」からだいたいのオチが想像出来た方もいらっしゃるはず…。 実際、私とマクタロウは後者だったんですが、問題は「で…ケイジくんはどうなっちゃうの?」でありまして…。 で、結果は…。 よかった! なんだか久しぶりに見終わってハッピーな気分になりました。DVD欲しいな。 しかし一番だまされたのは娘役のアリソン・ローマンの見た目! 役の上では14歳で、そうとしか見えないんですが、ネットで年を知って愕然としました。(笑) いや、でも彼女、とっても可愛いかった! 【マクタロウ】 テレビCMで、「あなたは騙される」ってのをしつこくやっていたもんで、最初っか ら全て疑いの目で観ていた。 おかげさまで、私は騙されずに済みましたよ、良かった良かった。とにかく「こいつ ら怪しいな」と思った人物はみーんなグルでして、意外などんでん返しも無し。 単純にストーリーだけを追ってしまうと上記のようになってしまい、いつもの私なら 「もっとうまく観客を騙す脚本は書けないものかね」と言いそうだ。 しかしこの作品の魅力はそんな所には無いのである。リドリー・スコットは詐欺師が 騙される話を展開させながら、詐欺師の更生とちょっと変わった「親子」のお話を 語っている。 これがまたイイ雰囲気なのですよ。特にエピローグ、ここで救われます(主人公も ね)。 すっかりほのぼの気分で劇場を後にすることができました。DVDは「買い」です。 |
●リーグ・オブ・レジェンド・時空を越えた戦い | 2003.10.11.(SAT.) |
誰ひとり、ただ者じゃない
監督・スティーブン・ノリントン「ブレイド」 音楽・トレバー・ジョーンズ「エクスカリバー」「13デイズ」「フロムヘル」 出演・ショーン・コネリー/スチュアート・タウンゼント/ペータ・ウィルソン/ショーン・ウエスト/トニー・カラン/ジェイソン・フレミング/ナサーラディン・シャー 19世紀に活躍したヒーローたちが結集! 悪の陰謀に敢然と立ち向かう彼らを最新のVFXを駆使して描く! ■「リーグ・オブ・レジェンド・時空を越えた戦い」公式サイト |
【マクノスケ】 風邪をひいて、なんだか意識はもうろう…う〜ん。なんかイマイチ…と思っているうちに終わってしまって「あれれ…」と思っていたんですが、 マクタロウも同じことを言っていたので、元気でも「イマイチ」には変わり無かったみたいです。 「透明人間」や「ジキル博士」「吸血鬼」など有名な物語の主人公が集結した…というだけで、 もうちょっとみんなで一致団結して悪を倒すシーンが欲しかったかなあ。それを言うと悪と戦う理由にもっと必然性が欲しかったような気も。 あれじゃ半分成りゆきまかせみたいだし…。 かと言って、ショーン・コネリーが演じた冒険家アラン・クォーターメインとトム(彼がトム・ソーヤだということを見ている人のどれだけが気がついていたかは不明!) のくだりも中途半端。こちらを削って、たとえばその人の能力で誰かの危機を救うようなシーンをもっと見たかったかな。 ところで、ネットで調べてみたら、吸血鬼ミナ役のペータ・ウィルソンってテレビシリーズの「ニキータ」のヒロイン役の人だったんですね。 いや〜全然印象が違います!ミナ役の方が断然決まってる!彼女の次の作品が楽しみですね! 【マクタロウ】 「ネモ船長」「透明人間」「吸血鬼」「不死身の男ドリアン・グレイ」「ジギル博士 とハイド氏」と名だたる怪人を集めて「超人紳士同盟」を結成、世界戦争勃発の危機 を回避するという、なんとも面白そうなストーリー。 しかも、主演はショーン・コネリーだよ。これでつまらなかったら詐欺だよ。ちく しょー!! この詐欺師めー!! えー、つまり私としては「面白くなかった」のであります。 第一に、集団劇が出来てないと感じました。登場人物はそれだけで個性的なキャラク ターなのだから、各人の見せ場さえちゃんと作ってやるだけで、ずいぶん違ってくる と思うけどなあ。 この作品は、変に「キャラクターの内面」を描こうとするよりも、キャラクターに 頼った作りにしたほうが良かったのではないかなあ。 あとは細かいことですが、このような「好き者」向け映画ですので一言。 ノーチラス号が爆弾により浸水するシーンがあります。逃げまどう乗組員を襲う水 流。 ミニチュアに水を流し、逃げる人物を合成したものだと思うけど、ものすごい水流に 誰1人コケる人がいないのはセンス無さ過ぎ。 ほんとに細かいことかもしれないけど、こういったところがちゃんとしていると「お お、がんばってるじゃん」と好感度アップなんだけどなあ。 結局、最初の5分(菱形戦車が銀行を襲うシーン)が一番の見所でした。 |
●サハラに舞う羽根 | 2003.10.05.(SUN.) |
この羽根に誓って、必ず君のもとへ。
監督:シェカール・カプール「エリザベス」 音楽・ジェームズ・ホーナー「タイタニック」「アポロ13」 出演・ハリー・フェバーシャム:ヒース・レジャー ジャック・デュランス:ウェス・ベントリー エスネ:ケイト・ハドソン アブー・ファトマ:ジャイモン・ハンスゥ ストーリー・除隊を選び、憶病者のレッテルを貼られた男。 広大なサハラ砂漠を舞台に彼の友情と愛の姿を描く。 ■「サハラに舞う羽根」公式サイト |
【マクノスケ】 小田原のヴァージンまで見に行ってきました。 1884年イギリス。スーダンの反乱軍制圧の為に出兵されることになったハリーは軍を除隊し、 結婚の道を選ぼうとするが、そこへ送りつけられたのは親友3人と婚約者からの「憶病者」の象徴である4枚の白い羽根だった。 もともと父のために入った軍隊であり、平和主義者だったハリーが「だれのためでも戦争には行きたくない」と言う言葉の裏に見え隠れする「恐怖」との戦い。 窮地に陥った友を助けるために単身スーダンまで赴いた彼の手元には常に4枚の羽根があり、そこには「憶病者」のレッテルを剥がそうとする彼の決意があった…。 エフネ(ケイト・ハドソン)を巡ってハリー(ヒース・レジャー)と親友ジャック(ウェス・ベントリー)が三角関係になったり、 戦場でジャックが失明してしまったりとメロドラマの要素も全て満載!(真珠夫人を思い出すなあ) サハラでのCGを使わない壮大な戦争シーンも迫力満点ながらも、いまひとつパッとしないのは、何故なんでしょうかねえ。 ヒース・レジャーは、かなり検討していると思うんですが、ストーリー中心の展開で、彼の心情がよく伝わって来なかったのが悪かったかな。 でも音楽は、私が愛してやまないホーナー先生!またまた何かの曲に似ていたけれど、今回は比較的ツボを押さえた作曲でグーだったのでは? こりゃサントラ買いですか…。(笑) 【マクタロウ】 今回、あらためてわかりました。 私、「騎馬隊がダダーと疾走するシーン(横移動のカメラ)」が大好きです。そんな シーンがあるだけで、いくらか点が甘くなります。 それに加えて「男の友情」「ほどほどのロマンス」と、ツボは突かれているんです が、今ひとつピリっとこない。 はっきりと「ここが悪い」と言うことが出来ない、悪い言い方をすれば「平凡な作 品」になってしまっています。この監督さん、良くも悪くも「真面目」すぎるんで しょうね。 この「真面目」が良い方に出ているのが映像です。 砂漠でのロケはかなり困難があったそうですが、恐ろしくも美しい砂漠の映像は素晴 らしく、苦労は報われていると思います。 戦闘シーンも多くのエキストラを使い、たいへん迫力のあるものになっています。C Gはイギリスでのシーン(町並?)に使っただけらしいので、人数の水増しはしてい ないでしょう。このような「本物の迫力」で勝負する作品は、最近少なくなりました ね。 それだけにあともう少し、もうちょっと「何か」があれば、私にとって「DVD買 い」の作品になれたように思います。 |
のほほん映画鑑賞備忘録2003.9月 |
●閉ざされた森 | 2003.09.14.(SUN.) |
真実ほど、疑わしきものはない。
監督・ジョン・マクティアナン 音楽・クラウス・バデルト(前作は「パイレーツ・オブ・カリビアン」) 出演・/トム・ハーディ:ジョン・トラボルタ/ ジュリー・オズボーン大尉:コニー・ニールセン/ ネイサン・ウエスト軍曹:サミュエル・L・ジャクソン/ リーヴァイ・ケンドル:ジョバンニ・リビジー/ ピート・ヴィルマー医師:ハリー・コニック・Jr/ ストーリー・パナマの森林で失踪した兵士たち。次々に覆される証言は、調査官のオズボーンと協力者のハーディを翻弄して行く。真実はどこにあるのか? ■「閉ざされた森」公式サイト |
【マクノスケ】 ジョン・マクティアナン監督が挑むシンクロ・サスペンス…。 見えているものだけが真実ではない。だれも信じてはいけない…というキャッチコピーに惹かれて、 見に行って来ました。 パナマの森で訓練中に消息を立った7名の特殊部隊のレンジャー達。 生存者の2人の調査にあたる大尉のコニー・ニールセンと元特殊部隊に所属していたジョン・トラボルタがいい味を出しています。 いつもながら怪しい(笑)役をやると本領発揮のサミュエル・L・ジャクソンも好演。 (←だからメイス=ウィンドウ役はしらじらしいんだなあ。(笑)) 二転三転する証言にコニー・ニールセン、トラボルタ同様、見ているこちらも惑わされ…意外なラストに「やっぱりだまされたぁ!」と唸ってしまいました。 音楽は「パイレーツ・オブ・カリビアン」のクラウス・バデルト。なんとなく好きになりそうな予感…。うふふ。 【マクタロウ】 「ダイ・ハード」で一躍売れっこ監督になるかと思われたマクティアナン。最近は、 どうもぱっとしませんねえ。 この「閉ざされた森」も2週ぐらいで上映終了しそうなくらい、地味〜に公開されて いるように感じるなあ。 米特殊部隊がパナマの森の中で訓練中、同士討ちをする事件がおこる。生存者2名の 証言は食い違いをみせるが、徐々に真相が明らかになる・・・。 こういった作品は「だまされてナンボ」なわけで、「もっとうまくだましてくれよ」 と言いたいところかな(ラストのオチは「おお、そうだったのね」と来たけど)。 観客に提示する「ネタ」のタイミング、出し方(見せ方)などをもっとうまくやれ ば、より面白い作品になったんじゃないかなあ(かと言って、私に脚本を書けと言わ れても書けませんけどね)。 オープニングの嵐の中を飛ぶヘリコプターに始まり、映像はパワフルで、さすが 「腐ってもマクティアナン」(失礼!!)。 力のある監督さんだと思うので、今後ともがんばってほしいなあ。 |
のほほん映画鑑賞備忘録2003.8月 |
●コンフェッション | 2003.08.31.(SUN.) |
残したものは、視聴率と死体。
監督・製作:ジョージ・クルーニー 音楽・アレックス・ワーマン (次回作はハリソン・フォードの「ハリウッド的殺人事件」 出演・/チャック・バリス:サム・ロックウェル/ ペニー・パチーノ:ドリュー・バリモア/ ジム・バード:ジョージ・クルーニー/ パトリシア:ジュリア・ロバーツ/ キーラー:ルトガー・ハウアー/ テレビマンとCIAの工作員という二重生活を送ったチャック・バリス。彼の自伝をジョージ・クルーニーが映画化! ■「コンフェッション」公式サイト |
【マクノスケ】 タイトルの意味がわからないまま映画を見たんですが、 調べてみたら「告白」だということがわかりました。 なるほど!納得。ラストシーンも妙に真実味があるように思えて来ました。 「ゴングショー」などの人気番組を製作していた主人公がある日CIAのエージェントとなり テレビの仕事を続けながらも、裏で33人もの人間を殺害するという二重生活を舞台の演出の手法も取入れながら ジョージ・クルーニーが映画化。おしゃれなノリの前半とは裏腹に自分の罪と過去に悩まされる後半がみどころ。 実話というのもビックリだけど「愛国心」を持ち出されてエージェントに勧誘されるのって (スリル依存症の部分もあったようですが…)日本人じゃまず考えられないですよね。 このへんがアメリカだなあと思いました。 ビッグスターがお二人、カメオ出演(ワンカットだけ)してるんですが、 それより「おぉ!」と思ったのが、西ドイツのエージェントを演じていたルドガー・ハウアー!! 最初、妙に老けてるしかなり太っているので、わからなかったんですが、あの目と口元でわかりました。 でもね。やっぱり味のある演技見せてましたよ。風貌から言っても、 これからこういう役をどんどん演じて欲しいなと思いましたね。 クリストファー・ウォーケン共々頑張って欲しい俳優さんです。 ところで主人公を演じたサム・ロックエル…あの「ギャラクシー・クエスト」のガイ (すぐに死んでしまうゲストキャラ役)の人だったんですね!あ〜全然わからなかった!! 【マクタロウ】 私、ジョージ・クルーニーって役者さん好きなんです。 近頃の男優ではめずらしい、男臭さと色気を兼ね備えた人だと思いますんでね。 同い年ってのも、妙に親近感がわきますし(笑)。 私としては「ピース・メーカー」のようなアクション作品に、もっと出演してほしい のだけど、どうも本人は「その手」の作品には興味がなさそうで残念。 本作は、そんなジョージ・クルーニーが初監督したもの。 やはり、ちょっとオシャレでオフビートな感じ。 演劇のような演出など、彼の好みが なんとなくわかるような気がする。 お話は「これが実話?」と思うような内容で、原作があれば読んでみたくなった。 ブラッド・ピット、マット・デイモンのカメオ出演シーンは爆笑。 |
●英雄/HERO | 2003.08.17.(SUN.) |
この国はまだ本物のヒーローを知らない。
監督・チャン・イーモウ「紅いコーリャン」「初恋のきた道」 音楽・タン・ドゥン「グリーン・デスティニー」「悪魔を憐れむ歌」 出演・/ジェット・リー(無名)/トニー・レオン(残剣)/マギー・チャン(飛雪)/チャン・ツィイー(如月)/ ドニー・イェン(長空)/チェン・ダオミン(秦王) ストーリー・無名は趙国の三大刺客を打ち取り秦王への謁見を許された。無名の語りに矛盾を見抜いた秦王。やがて物語は驚愕の事実へ…。 ■「英雄/HERO」公式サイト |
【マクノスケ】ねたバレしてます!御注意を!! 「無名(ウーミン)」が語る闘いのドラマが、物語の進行とともに2転、3転して行くという 「羅生門」的転展開もさることながら、 「天下を統一する」ということは、「殺すことではなく生かすこと」だということに気づいた秦王が、 あえて無名を殺さなければならない…という最後にうるうるしてしまった私。 やっぱり「憎しみは憎しみしか生まない」というこのテーマは今だからこそ重い!! 「音楽」と「書」と「剣」の辿り着く境地は同じである…という東洋的な思想の見せ方も非常に上手かったと思います。 各話ごとに色分けされた色使いも美しく、情景描写も息を飲むよう。 それを際立たせるジェット・リーを初めとする出演陣のチャンバラに惚れ惚れとしてしまいました。 「スターウォーズ」もそうですが、やっぱりチャンバラはいいですねえ。(笑) 今回のお目当ては「如月(ルーユエ)」役のチャン・ツィイーだったんですが、 彼女、「グリーン・デスティニー」に続き、またまたいい表情を見せています。 ラストの「御主人さま〜」と叫ぶ彼女のけなげな演技…ほんと泣けました!! 赤の服の濡れ場シーンのあとで見せるあのくやし涙も捨てがたいんですが…。 でも一番の熱演は「飛雪(フェイシエ)」役のマギー・チャンかなあ。 女の情念や儚さ、力強さをみごとに演じ分けていてため息ものでした。 シーンごとに観月ありさや浅野温子、片平なぎさに見えたりしたんですが、 それって彼女がシーンを演じ分けていたことにもつながるのかもしれません。 【マクタロウ】 個人的な怨みによる復讐はあきらめ、もっと大きな視点で世界をとらえる。 なかなか出来そうも無いことですが、 私がこの作品から感じた最大のテーマは、この「憎しみの連鎖を断ち切る」ということでした。 この作品、アメリカではまだ公開されてないのかな? もしアメリカ人がこの作品を観たら、どのような感想を持つのだろう。 自分たちの都合の良いように解釈して「世界中で争いが無くなるために自分たちが戦っている」と言いそうですが。 ストーリーの面では、「無名」が語る話の矛盾を「大王」が見抜いて、徐々に真実が語られていきますが、その矛盾した部分が弱く感じました。 二人が感じた「残剣」の印象の違いでは、観ている方はあまりピンときません。 このあたりは、脚本にもう一工夫ほしかった。 まあ、こういった無い物ねだりを言ってしまうのも、前述のテーマや登場人物の「情」「愛憎」が 圧倒的な美しさを持ったアクションシーンを絡めて語られていく本作故。 お話で「おっ」と言わせてもらえたら、最高でした。 それにしても美しいアクション映画です。衣装、風景に留まらず、剣劇の動きにまで一貫した美意識を感じました。DVDは「買い」でしょう。 |
●トレジャー・プラネット | 2003.08.10.(SUN.) |
母さん――きっと僕が宝を持って帰る。
監督・ロン・クレメンツ/ジョン・マスカー「アラジン」「ヘラクレス」 音楽・ジェームズ・ニュートン・ハワード「アトランティス」「ダイナソー」 声の出演・ジム=ジョセフ・ゴードン・レヴィト(加藤晴彦)/シルバー=ブライアン・マーリー(若山玄蔵)/ ベン=マーティン・ショート(山寺宏一)/アメリア船長=エマ・トンプソン(小林聡美) ストーリー・父親に捨てられ、未来への希望を失っていた少年ジムは、ある日、宝の惑星(トレジャー・プラネット)の地図を手に入れた。 彼はいたずら好きの液体宇宙生物モーフ、そして大きな秘密を握るバイオニック・ロボット、ベンと共に銀河の彼方へ飛び立ってゆく…。(チラシより抜粋) ■「トレジャー・プラネット」公式サイトアメリカのサイト。英語ですが、サントラや挿入歌の試聴も出来ます! |
【マクノスケ】 あまり期待していなかったのですが、もうラストはぼろ泣き!!主人公ジムのソーラーサーフィン(スケボー)シーンの迫力に圧倒された1時間半でした。 テーマとしても「ムーラン」あたりからディズニーの定番となっているおちこぼれの主人公の自立と成長が実によく描かれていて好感が持てました。 特にジムとシルバーの父子(おやこ)のような関係が「旧スターウォーズファン」の私には、ぐっと来る物がありましたね! キャラクターもシルバーのデザインをディズニー屈指のアニメーター、グレン・キーン(『リトル・マーメイド』のアリエル、『美女と野獣』の野獣、『アラジン』のアラジン、 『ポカホンタス』のポカホンタス、『ターザン』のターザン)が手掛けていて、そのキャラの生き生きした姿にほれぼれしてしまいました。 吹替え版ではテレビの「宝島」でもシルバー船長をアテた若山玄蔵さんが吹き替えていてこれがまた好感触! それにしてもディズニーの技術力には目を見張るものがあります。3DCGアニメと言うと「トイストーリー」などのオールCGものに目を奪われがちですが、 昔ながらのセルアニメを愛すものとしては、この作品のように従来の手描きの動画とCGとのみごとな融和には「あっぱれ」をあげたくなってしまいます。 ロボットのベンなどはオール3DCGで作られているのでそのままだと「まんまCGキャラ=トイストーリー風タッチ」になってしまうんですが、 パンフレットの大口孝之さんの解説によると、3DCGの陰影をセル画調のフラットなものにして、エッジにトレス線を発生させる “INKA”(インクライン・レンダラー)というプログラムで加工しているので、他のキャラや背景となんら違和感のないように仕上げることが出来るのだそうです。 「アイアン・ジャイアント」(ロボットはCGを使用。こちらもセル画風に見えるソフトで処理しているので、違和感がなく一見手描きのように見える。)もそうでしたが、 こういうセンスひとつで作品のよしあしが決まって来ると思うんですが…日本製でこんな作品が見ることが出来るのはまだ先の話なのかなあ。 【マクタロウ】 「ディズニー」と聞くと、それだけで毛嫌いする人もいるかと思いますが(かつては私もそうでした)、 この作品は面白かったっす(「この作品も」と言うべきか。最近のディズニー作品は面白いと言えるものが多い)。 とにかく手際がいいのね。冒頭の「ホログラム(?)絵本」に始まり、成長したジムの「空飛ぶスケボー」アクション(後半の複線)、 旅だったジムの心情を歌にして、船でシルバーとうちとけていくエピソードをサラリと見せるあたり、まさにハリウッド流であります。 メカや背景のほとんどがCGのようだけど、人物との違和感がなくて良いねえ。「千と千尋」でさえ、 バラの間を駆け抜けるシーンでは違和感を覚えたんだよね。 このあたりは、お金と時間の問題かもしれないけど、センスの問題も大きいように感じてしまうなあ。 センスと言うか、これは考え方の違いなのかもしれないが、人物(キャラクター)の表情の付け方が、日本とは決定的に違うなあ。 ディズニー作品の場合、キャラクターを実際に演技させている感じ、しゃべっている時は顔全体が動いているんだよね。 デフォルメされてはいるけどリアル指向。日本のアニメでは、顔全体を動かして表情を付けることは、まず無いと思う。 これまた、お金と時間の問題が大きいかもしれないけどね。何というか「アニメーション」と「アニメ」の違い? 「どちらが良い」とか「優れている」と思うかは、個人の判断ですけどね。 ただ一つ言えるのはディズニーの場合、動いてナンボ。「止め」の絵では「何だかな」なキャラクターも、作品を観るとすごく魅力的なんです。 ローカルでは「吹き替え版」しかやってなくって、周りは御子様連ればかり。だけど上映中グズる御子様はいなかったんだから、子供から観ても面白かったんだろうね。 DVDは「買い」ですな。 |
●パイレーツ・オブ・カリビアン呪われた海賊たち | 2003.08.02.(SAT.) |
その呪いを解くのは、愛
闇の力に囚われし海賊…自由を愛する孤高の男… そして謎を解く鍵を握る恋人たち… いま魔の海を舞台に、彼らの運命が熱く交差する… 「あなたの為に私は戦う」 監督・ゴア・ヴァービンスキー「ザ・リング」「マウスハント」 音楽・クラウス・バデルト「タイムマシーン」「K−19」 出演・ジョニー・デップ/オーランド・ブルーム/キーラ・ナイトレイ/ジェフリー・ラッシュ/ジョナサン・プライス ストーリー・黄金のメダルを巡って繰り広げられる若き男女と呪われた海賊との戦い!…それを助ける一匹狼の海賊のジャック! 彼らの先に待ち受けていたものとは…! ■「パイレーツ・オブ・カリビアン・呪われた海賊たち」公式サイト |
【マクノスケ】 ディズニーランドのアトラクションを「アルマゲドン」「パールハーバー」ブラッカイマーがプロデュース。 監督は「ザ・リング」のゴア・ヴァービンスキーと聞いて…どうなの?それって…とあまり期待しないで見に行ったんですが、 これが思ったよりずっとおもしろくて最後までノリノリで見ました。 ただ…上映時間が2時間23分とちょい長めで、ところどころを切って2時間くらいにした方が、もっとノレたかな。 お話としては、他愛のない話なのですが、とにかくキャラクターがいい。 ジョニー・デップが出て来るだけで、なんだか笑いが込み上げて来ちゃう!(目もとの過剰メイクだけで笑える!) しかもディズニーランドのアトラクション「カリブの海賊」ファンには、あのシーンこのシーンとおなじみのシーンが登場し、 これだけでもウハウハしてしまう作りになっておりました。(たとえば、3匹の豚に添い寝するおっちゃんとか…。) エンドクレジットのあとにお楽しみシーンがあるので、最後まで席をお立ちにならぬことをお薦め致します。 【マクタロウ】 こいつは面白かった。 もともと「西洋チャンバラ」「モンスター物」が好きな私としては、ツボにはまった 作品でしたね。 元ネタであるディズニーランドのアトラクション「カリブの海賊」が好きな人にとっ ては、お馴染みシーンが出てきて、こちらの方もツボでした。 しかしこの作品、とにかくジョニー・デップですよ。胡散臭い姿、しぐさ、敵か味方 かわからない行動と、もう美味しいとこは全部持ってっちゃった感じ。 あ、オーランド・ブルームも、正統派二枚目として良かったです。 英国海軍側と海賊側に2名ずつ、名もない脇役さん(海賊側の1人はパンフレットに 紹介がある)がコメディーリリーフとして配役されており、各所で笑いをとっていた のも良かったなあ。 主役だけでなく、こういった脇役に気をくばった脚本は好きです。 惜しむらくは、オーランド・ブルームの「血」と「コイン」の因果関係が「?」な所 と、2時間半弱ある上映時間の長さ。 この手の作品は、せめて2時間に納めてほ しかったなあ。 |
のほほん映画鑑賞備忘録2003.7月 |
●バトル・ロワイヤル2【鎮魂歌】 | 2003.07.26.(SAT.) |
すべての大人に、宣戦布告。
監督・深作健太・深作欣二 音楽・天野正道「うる星やつらオンリーユー」「メーテル・レジェンド」 出演・藤原竜也/前田愛/忍成修吾/酒井彩名/ビートたけし ストーリー・ 新宿副都心のビル群を爆破したとして国家に追われ指名手配となった、 かつての法案「BR法」から生き延びた七原秋也は、 仲間と「ワイルドセブン」と名乗り、孤島に立てこもって、社会への徹底抗戦を宣言。 そこへ今回もまた「BR2法」によって無理矢理送り込まれた中学3年の落ちこぼれ生徒42名と壮絶なバトルを繰り広げることに…。 ■「バトルロワイヤル2」公式サイト |
【マクノスケ】 今回は前回先生役で出ていた北野武の娘役で前田愛ちゃんが登場。 お父さんが死ぬ前に書いた生徒のイラストの中央に描かれている少女に嫉妬し(なぜ自分じゃないのかと) 自らの意思で「戦争に参加」。この少女はたぶん前回生き残った前田亜希ちゃんなのだが、 なぜか彼女は本編にからまず、愛ちゃんが憎んでいるのも七原(藤原竜也)というところが、視点がずれていて残念。 それより何よりこんな理不尽な戦いを体験した主人公がテロリストになってしまってどうするんだぁ! とアクションシーンうんぬんより以前に矛盾を感じてしまいました。 孤島への上陸シーンも「プライベート・ライアン」にオマージュ捧げ過ぎかなあ。(笑) あんな「まんま」っていうのも、取り方によっては、自分の作風がないって思われても仕方ないような気がします。 でも「竹内力」は、凄かった!!今どきあんな演技ってコミックスでもないような…。 あ、でも「オリジナルビデオ」とかあんな風なのかしら?見てないからなんとも言えないけど…。 とにかくたけしも力もほんとはみんな良い人で、悪いのは「某国と某国にシッポを振っている我が国家…」って… こんなに壮大なテーマにしなくてもよかったとも思ったりしたのですが…。 【マクタロウ】 なにかと物議を醸しだした「バトルロワイヤル」の続編である。 画的には(上陸シーンが、まんま「プライベート・ライアン」だったとしても)「邦 画のガンアクションも、ここまでできるようになったのか」と感心したし、監督の気 合いが良い意味で画面に現れていたようにも思う。(学生時代に観た「爆裂都市/バー ストシティ」のアナーキーさを思い出した) しかし、私がこの作品に良い評価を下せないのは、主人公「秋也」がテロリストであ り、それを肯定的に(少なくとも否定はしていない)描いている点である。 どんなに真っ当な主義主張があろうとも、主張する手段が無差別テロであるというの が、まったくもって許せない私としては、主人公への感情移入どころか理解さえもで きない。 さらに「すべての大人達に宣戦布告」と言っても、自分も大人(定義としては成人、 20歳?)になるわけだし、その時はどうすんねん?彼が目指している「理想」って 何?今自分がやっていることは「大人」がやってきたことと同じだと思わないのか? と、こういった、本来核となるべき部分が曖昧に描かれているように感じてしまった。 作品としての主張は「大人→体勢→大国」にすり替えられていってるし。 観ている途中で「秋也は一線を越えちゃったのか?カーツになっちゃったのか?これ は「地獄の黙示録」か?」と思ったが、そういうオチではなかった。私としては、そ うしてくれた方が理解できるのだが。 |
●ターミネーター3 | 2003.07.12.(SAT.) |
恐れるな。未来は変えられる。
監督・ジョナサン・モストウ「ブレーキダウン」「U−571」 音楽・マルコ・ベルトラミ「スクリーム」「バイオハザード」 出演・アーノルド・シュワルツェネッガー/ニック・スタール/クレア・デーンズ/クリスタナ・ローケン ストーリー・ あれから10年。サラの息子ジョンは、放浪生活を送っていた。 すでに予告された「審判の日」は過ぎ、マシーンと人間の戦争などは永遠に起こらないように思えた。 しかし、未来の世界では「スカイネット」は存在し、 いままたジョンの命を狙うため、新たなるターミネーター「T−X」を送り込んで来たのだった。 ■「ターミネーター3」公式サイト |
【マクノスケ】 昔からのアーノルドさんファンの私。 「アーノルドさん」の映画としては、ここ最近の出演作とくらべるとキャッチーで一般受けするとは思うんですが、 私としては「ターミネーターシリーズ」における演技とキャラの魅力は「T2」の方が上だったように思います。 この作品で引退(政界入り)なんて声もありますが、 お願いだからこれが最後の作品だってことにしないで欲しい…。(泣)引退はせめて「コナン3」を撮ったあとに!!…って、えぇ?(笑) …で本作、一番問題なのは、ジョン・コナーのミスキャスト! なぜこの俳優さん(ニック・スタール)がキャステイングされちゃったのかなあ? エドワード・ファーロングくんの件はしかたないとして、 もっと主役として花のある人をキャステイングできなかったもんだろか。 それともこの先「4」が作られて、その冒頭であっけなくジョンはT−850に殺されちゃって 奥さん(クレア・デーンズ)がサラの2代目を襲名して「スカイネット」と戦うとか…。(笑) (え?監督にキャメロン復帰?←うそ!) だからジョンより奥さんの方が、格上の女優さんがキャステイングされたんじゃないかと勘ぐっちゃったりして。 でも、もし「4」が作られたとしたら、アーノルドさんは出なくてもいいわけだし、 (人間の恰好はタイムスリップするために必要なだけで、未来ではロボットのままなんですよね。) ずいぶんと地味な映画になっちゃうんだろうなあ。 う〜ん。もしかしたら「ターミネーター」の「声の出演」でスペシャルゲストとして出るとかっていうのもあり? 最後に「なぜ審判の日は避けられなかったのか?」という問題なんですが、これってタイムパラドックスとして ジョン・コナーがこの世に存在する限り (審判の日→マシーン対人間の戦争の時代が来る→ジョンが未来からカイルを送る→サラとカイルの出会い→ジョン誕生 =審判の日が来てジョンがカイルをサラの元に送らないとジョンは生まれない。) ということで、審判の日は必ず来てしまう…ということのようです。 一部では「2」のあと審判の日にジョンは消えるのではないかという推測もあったみたいです。 【マクタロウ】 サラ・コナー暗殺に失敗したスカイネット(機械)側は、なぜ次のターミネーターを 更に遡った時代に送り込まないのか?裏設定でもあるのか?とツッコミだすと きりがないシリーズ第3弾。 観始めると、次々に予告編で観たシーンが現れ、テンポがいいように見えますが、 その分お話はカラッポですからねえ。ヒロインのセリフの半分は「キャー!!」(悲鳴)と 「シット!!」だもんね(やや誇張)。 主人公(?)ジョン・コナー役の兄ちゃんもパッとしないし、シュワさんも今ひとつ。 女ターミネーターのお姉ちゃんは「無表情、乱れない、壊れない」で、格闘シーンなど コメディに見えてくる。 クレーン車を使ったカーアクションは迫力があり、それなりに楽しめたのと、ラスト 「審判の日は避けられなかった」というオチは良かったかな。 |
●ソラリス | 2003.07.06.(SUN.) |
人類は、まだその領域には足を踏み入れてはならない
監督・ステイーヴン・ソダーバーグ 音楽・クリフ・マルティネス 出演・ジョージ・クルーニー/ナターシャ・マケルホーン/ジェレミー・デイヴィス/ヴィオラ・デイヴィス ストーリー・ 謎にみちた惑星ソラリス。 それを探査する宇宙ステーション「プ□メテウス」の科学者グループは、突然、地球との連絡を絶つ。 この不可解な行動の真相究明のため、 心理学者のクリス・ケルヴィン博士は調査を依頼されプロメテウスヘ旅立つのだった。 ■「ソラリス」公式サイト |
【マクノスケ】 謎の死が頻発する惑星ソラリス上の宇宙ステーションへ出向いた心理学者のクリス。 やがて彼の前に自殺した妻が現れる。その時主人公は…。 72年のソ連の映画「惑星ソラリス」のリメイクなんですが、私は見ていません。 それが幸いしていたのかも判断に苦しむところ。 もしかしたらオリジナルの方がおもしろかったかもしれないなんて思ってしまったりして。(見てないのになんですが…。) この映画、舞台は宇宙ですが、どちらかと言うと「恋愛劇」で夫婦ふたりの葛藤を描いたドラマと言えるでしょう。 地球でのふたりの間に起こった小さな出来事を丹念に綴って行くのですが、 それがまたちょこっとしんどい。最後はそれもありでいいのですが、ソラリスがなにをしようとしてるのかは謎のままでした。 答えはないのかもしれませんが…。 【マクタロウ】 密室劇は、良い脚本とうまい監督さんでないと間が持たないです。 この「ソラリス」は正直疲れました。 自分が大切に思っている人の複製を作りだす惑星ソラリス。ソラリスは意思を 持っているのか?(惑星表面に光の筋が走る表現は、脳の働きをCGで描いたものを 連想させる)目的は何なのか? これが、どうもよくわからない。いや、そもそも目的などなく、作者はこの設定を使って ラヴストーリーを語りたかっただけかもしれない。 オリジナル版(ソ連映画)も観てないし、原作も読んでないので比較はできません。 あしからず。 |