のほほん映画観賞備忘録・2005年5月〜8月
SF・アクション映画が大好きなマクノスケ&マクタロウの映画鑑賞備忘録です。 ふたりで「のほほ〜ん」と感想を語っています。
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■2005. 8月 |
ヒトラー〜最後の12日間〜
■彼の敵は世界
全てを目撃した秘書が今明かす、衝撃の真実。
[監]オリヴァー・ヒルシュビーゲル
[原]ヨアヒム・フェスト
『ヒトラー 最期の12日間』(岩波書店刊)
トラウドゥル・ユンゲ
『私はヒトラーの秘書だった』(草思社刊)
[脚]ベルント・アイヒンガー
[音]ステファン・ツァハリアス
[出]ブルーノ・ガンツ 、アレクサンドラ・マリア・ラーラ 、ユリアーネ・ケーラー 、トーマス・クレッチマン 、コリンナ・ハルフォーフ
[制作データ] 2004 ドイツ・イタリア
[上映時間] 155分
■「ヒトラー〜最後の12日間〜」公式サイト
【マクノスケ】
公開前からマクタロウがぜひ観たい!と言っていたこの映画。2004年ドイツで製作された映画で「ベルリン天使の詩」(私は未見)に出ていたブルーノ・ガンツがヒトラーに扮し熱演しています。映画は当時秘書だったユンゲの視点から描かれているものの全体としては、彼を取り巻く様々な人々(側近や街の少年兵、軍医など)の様子をヒトラーの死の前後を挟んで大変丁寧に描いています。
秘書である彼女の目から見たヒトラーは非常に人間的であり、優しい面も垣間見せますが、それは、ヒトラーの数々の非道な行いを知らなかった彼女の目線であり、映画の冒頭と最後で語られる彼女の想いが、この映画の全てを語っているのだと思います。
ただ、これがある程度真実だとすると、この時点でヒトラーは、相当壊れていたんですよね。そうと知りつつ、彼の命令に従う側近たちの行動も恐ろしいと思いましたし、ゲッベルス夫人の冷淡な所業もおぞましいばかりですが、ヒトラーの自殺の決意を知り、「死なないで下さい」と彼の膝にすがって泣く姿にヒトラーへの陶酔ぶりが感じられ、そうなってしまう彼女の気持ちもわからないではない自分に、ちょっと引く物も感じてしまいました。
映画の英語タイトルは「DOWNFALL」。
没落、破滅という意味だそうです。
戦争は一度初めてしまったら後戻りは出来ない…その果てに待つものは…。
【マクタロウ】
この作品を知ったのは、NHKのニュースで紹介されたのが初めてだったように記憶している。
ヒトラーの秘書だったユンゲが語る「人間」としてのヒトラーを描き、ドイツで波紋が広がっている、というようなニュースではなかったかと思う。
観賞後の第一印象としては、制作者のバランス感覚の良さが際だっていたと感じた。
感傷的にならずに事実を切り取っていくような演出は、ドキュメンタリータッチというのとも違い、対象に寄りすぎず離れすぎることもない。このことがかえって映し出される映像の恐ろしさや、悲惨さを際だたせていたように思う。
作品の内容は、宣伝文句や邦題からの印象では、ヒトラーを中心に描いている作品かと思ったが、ベルリン市内で戦う年端もいかない少年、極めてまともな感覚を残している軍医、地下司令部に集まっている軍上層部などのエピソードも多く、ベルリン陥落までの数日間といった趣である。
私たちは歴史として、ナチスの非道な行いやその結末を知っているのだけれども、当時、あの時点(ソ連軍が目の前まで来ている)でも、ヒトラーに心酔し忠誠を尽くそうとする人達(ゲッベルス婦人はその典型である)が多く、戦時教育の怖さ、熱病のような狂信的崇拝の恐ろしさが伝わってくる。
こうした人達は、滅び行くものに追従することが美徳だと思い、自己陶酔に浸っているように感じた(その気持ちも分からんでもない、という自分も危険か?)。
また、カオスと化したベルリンで繰り広げられる行為は、ある者は酒におぼれ、ある者は「秩序」の名の下に同胞を殺害する、まさに人間の業とも言うべき悲しさだ。
作品の最後に生前のユンゲ本人の映像があり、そこでの言葉は本作品のテーマであり、深く心に残る。
「若さは言い訳にならない。(当時、ナチスドイツが行っていたことに対して)目を見開いていなければいけなかった」
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■2005. 7月 |
宇宙戦争/ 姑獲鳥の夏/ アイランド/ ハービー・機械仕掛けのキューピッド/ 亡国のイージス/
■生きろ。絶対に生きろ。
[監]阪本順治
[原]福井晴敏
[脚]長谷川康夫
[音]トレバー・ジョーンズ
[出]真田広之 寺尾聰 中井貴一 佐藤浩市 勝地涼 チェ・ミンソ 原田芳雄
[制作データ] 2005ヘラルド=松竹
[上映時間] 127分
■「亡国のイージス」公式サイト
【マクノスケ】
「ローレライ」「戦国自衛隊1549」に」続く福井晴敏作品の本命とも言える本作!やはりこれが一番面白かった!!編集面で唐突なつなぎが3シーンくらいあるのが気になりましたが、他は概ね良好。冒頭の細切れ的な展開も、見ていくうちに謎が解けてきて、すっきり見ることが出来ました。
一番燃えたのは護衛艦「いそかぜ」と「うらかぜ」の対決シーンでしょうか。ここ最近見た映画の中では、最もハラハラドキドキ、まさに手に汗握って見た戦闘シーンでした。キャラクターも真田広之演じる主人公・先任伍長の仙石が、出過ぎず、ヒーロー然としていないところが逆にリアルだったような気がします。これが、主人公だからと言って「ダイハード」ばりに活躍してしまうと、刑事でも工作員でもない分、返ってしらけてしまったようにも思うので、これくらいの活躍で正解だったのではないでしょうか?
他にも佐藤浩市や中井貴一、寺尾聡など日本映画と言えばこの人と言った面々が、いつものような役で出演しているのですが、それぞれのキャラに破綻がないだけに、みなさん、イメージぴったりで好演していたように思います。その中でも、目立たないながら、私が注目したのは内閣情報官の岸辺一徳なんですが、彼って冷めているけど、言ってることに説得力があるって言うのか、彼の平和の解釈に妙に納得するものがあったりしました。
私も毎日の平和にどっぷり浸かっている脳天気な日本人なんですが、国のことを憂う原作者の福井さんの気持ちは充分に伝わって来ました。ただ、それに熱くなり過ぎず、一介の人間として大切な事「人を思う気持ち」と「共に生きることの大切さ」を胸に刻んで日々を過ごして行ければ…と思っています。(…と志だけは高いけど、実際はなかなかむずかしいんですが…)
で、音楽は「13デイズ」「クリフハンガー」「トゥルーマン・ショー」のトレヴァー・ジョーンズ。もっと壮大な曲を描いているのかと思いきや、繊細で丁寧な曲作りで、日本映画にもマッチしていたと思います。時間とお金があればもう1回見に行きたいですね。
【マクタロウ】
立て続けに公開される福井晴敏原作作品の「真打ち」だと確信していたが、予想通り実に見応えのあるエンターテインメント作品に仕上がっております。
プロットやテーマは前2作と変わらないが、登場人物のキャラクターにブレが無いので、セリフや行動に納得がいく。
ストーリーは「エグゼクティブ・デシジョン」と「ダイハード」を足したような展開であるが、内容的にはそれらの作品以上に重く、艦内での戦い、政府の対応なども緊張感たっぷりに描かれている。
最も興奮したのが、「いそかぜ」による護衛艦へのハープーン攻撃のシーンだ。
物語の前半で護衛艦1隻を沈めるということは、テロリスト(と反乱を起こした海自隊員)の「本気」であることの証明でもあり、制作者の「ここまでやるんだぞ」という決意表明でもあり、映画の構え、規模の大きさを観客に分からせるという意味に置いても有効であったと思う。
真田広之はじめ、中井喜一、寺尾聡などキャスティングも良い。特に真田広之の「普通の人」らしさが良かった。この人物が変にヒーローっぽくなってしまうと興ざめだったろう。
2人しかいない女性キャストの内、原田美枝子が出る最後の墓参りのシーン。この1シーンが、紛れもなくこの映画が日本映画であることを再確認でき、良いシーンだった。
ああ、それにしても日本映画で、ここまでの作品を作れたということは、素直に嬉しい。
編集にはちょっと唐突な部分も感じたが、この夏1番の作品である。
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■イタズラなワーゲンがあなたの願いを叶えます!
[監]アンジェラ・ロビンソン
[脚]トーマス・レノンほか
[出]リンゼイ・ローハン マット・ディロン マイケル・キートン
[声]土屋アンナ
[制作データ] 2005米/ブエナ・ビスタ
[上映時間] 101分
■「ハービー・機械仕掛けのキューピッド
」公式サイト
【マクノスケ】
初日プレゼントに「ハービー」のミニカーまで頂いてしまって、ワクワクしながら見ました!
思っていたよりずっと面白くて「見て良かった〜」と実感出来た1本でした。
確かに全てが予定調和なんですけど、それでもツボは外してないし、生きているワーゲン、ハービーのファンタジックな部分と主人公リンゼイ・ローハン(向こうの人気アイドルだそうで…)演じるマギーの青春映画の部分が絶妙な味でマッチしていてナイスです。
お父さん役のマイケル・キートン(髪はだいぶ薄くなったが、相変わらずするどい目つきは健在!)とライバルのレーサー役のマット・ディロンも涙と笑いのパートをそつなくこなしていて、ベテラン俳優の醍醐味を堪能させて頂きました!
またマギーの相棒、ケヴィンを演じたジャスティン・ロングは「ギャラクシー・クエスト」であの「ギャラクエ」おたくのパソコン高校生を演じた人!!今回はかなりおいしいとこありで、見ていてこちらも楽しかった。
心配していたハービーの表情などのCGの部分も、予告で流れる車体全体がぶわっと広がる演出以外(←これはなくても良かったんじゃないかなあ。ちょっとやり過ぎだったと思います。)は自然で嫌みなく楽しめました。こういうCGの取り入れ方っていいんじゃないないでしょうか。マギーのスケボーの技が本編で遺憾なく発揮されているところも上手いなあと思いました。脚本、監督ともに今後注目って感じですね。
ところでこの映画、流れている曲が70〜80年代のポップス、ロックのオンパレード。ハービー危機一髪から一転、行け!行け!ハービーのシーンで流れる「ヴァンヘイレン」の「ジャンプ」がなつかしかったですね〜!!サントラもこの曲が入っていれば買っちゃったんだけどなあ。残念ながら未収録でした。
最後に…ひとつ惜しかったのは、吹き替え版だったってこと。本当は字幕で見たかったんですけどね〜。地方じゃ字幕版ってやってないんですよねえ。
土屋アンナ、頑張っているんですけど、出来れば、声優さんにやって欲しかったかなあ。
【マクタロウ】
主人公がライバルに打ち勝ち、本当の自分を取り戻し、家族とも仲直り、彼氏も出来ちゃうという、久し振り(「スクール・オブ・ロック」以来?)の王道作品。
こういった作品では展開がわかっちゃっているから、うまく作らないと飽きてしまうのだが、しっかり主人公(この場合、ハービーとリンゼイ・ローハン)に感情移入できる作りになっていて、最後まで楽しめた。
1カット(マット・ディロンの後で「ベロベロバー」をするハービー)だけ気に入らないが、合成と実写との繋ぎがうまく出来ていたので、レース・シーンもノリノリ。映画ならではの面白さを味わえる。
どういう訳か、劇中にかかる歌がほとんど70〜80年代。いや、おじさんとしては嬉しかったから良いですけどね(カバーだけどT−REXの「メタル・グルー」なんてのもかかっちゃうよ)。
どう見ても対象年齢は中学〜高校生以上くらいじゃないかと思うのだけど、ローカルでは吹き替え版しかやらないのには不満。
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■生きのびろ、地上でもっともピュアな魂
[監][製]マイケル・ベイ
[脚]キャスピアン・トレッドウェル=オーウェン
[出]ユアン・マクレガー スカーレット・ヨハンソン マイケル・クラーク・ダンカン
[制作データ] 2005米/ワーナー
[上映時間] 136分
■「アイランド」公式サイト
【マクノスケ】
見る前からマクタロウに「『パールハーバー』『アルマゲドン』のマイケル・ベイだよ。おもしろくないと思うけどねえ。」と釘を刺されていたにもかかわらずユワン・マクレガーを初めとするキャストに惹かれて見に行ってしまったんですが、
やっぱりベイだった〜!!
以前の作品よりは少しはアクションシーンが整理されて見やすくなっているような気もしたんですが、それよりも問題はジャイモン・フンスーが演じていた彼!彼ですよ!彼さえしっかりと仕事をし、初志貫徹を貫いていれば、こんな面倒な事にはならなかったんっす。(…って悪役の味方してどーする!)
悪役と言えば、今回の大ボスは我らがショーン・ビーンさまなんですが、ラスト近くのアクションで「そうだ!ショーン・ビーンはそうでなくちゃダメだー!」という気にさせられて思わず手に力が入って彼を応援してしまいました。まさしく今回の役は彼の役としては王道中の王道だったので、ファンには堪らない展開だったたんじゃないでしょうか!しかし、博士には見えなかったです…(笑)。
それから「アイランド」がどこにあったのか?予告で流れるビルの看板と共に墜ちる主人公カップルがどうなるのか?も気になっていたんですが、その辺は「なんだ〜。そうだったの〜。」的なオチで、ちょっと肩すかしを喰った感じでしたね。
まあ、ユアン・マクレガーの笑顔が可愛かったのと彼の友人役で登場していたおっさんが、「スタートレック・ヴォイジャー」のニーリックスで、かなり良い味を出していたので、ベイ監督作品としてはベスト1に挙げたいと思います。あ、あとブシェミさんも相変わらずすっとぼけていて面白かった!
まとめると、要するにこれって「アイ・ロボット」のクローン人間バージョンみたいな話だったと思うんですけど、あちらと違ってラスト、みんながどうなっちゃうか気になるなあ。
【マクタロウ】
この作品、作者は中盤のカーアクションシーンをやりたかっただけではなかろうか?
「近未来の設定でさ、ジェットバイクなんてどうだろう?カッコイイチェイスができるよ」
「そうだな。近未来だったら、追われている主人公がクローンってのは面白いのでは?」
ここから全ての設定やストーリーを考え出した作品。
もちろん、そんなやり取りがあったかどうかは知らないし、あくまでも私の妄想ですけどね。
でも、そう思ってしまいたくなるほどストーリーはご都合主義の塊。
「クローンに生活をさせておくこと」や、「インプットしていない記憶が生まれる」などの設定は、ストーリーを進めるためにあるだけで、説得力に欠ける。こうなると「そういう設定ですから」と言うことで了解するしかない。
追っ手である「プロ」の警備会社の連中(全員特殊部隊出身だとか)が、バタバタと素人(しかも世間知らずのクローン)に倒されるのは苦笑するしかないのか。しかも指揮官が土壇場で変な情をみせて、裏切りって・・・(ご都合主義だよ)。
マイケル・ベイ監督の演出は、相変わらずカットが短く落ち着かない。役者のドアップが多く、ファンならば嬉しいのかもしれないが、私としては居心地の悪さのようなものを感じた。
カーアクションは本作の一番の見所。派手で迫力もありスカッと出来るが、ビルから落ちる主人公達が建設中のビルのネットに引っかかり助かるというのはやりすぎだろう(ここでもご都合主義が・・・)。
そして何よりも、135分という上映時間の長さは辛い。この内容ならば、100分前後にまとめてあれば「まあまあ面白かったネ」などと言ってしまったかもしれないのに。
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■女は妊娠20ヶ月。いったい何を身ごもったのか−。あなたの憑物、落とします。
[監]実相寺昭雄
[原][出]京極夏彦
[脚]猪爪慎一
[撮]中堀正夫
[音]池辺晋一郎
[出]堤真一 永瀬正敏 阿部寛 宮迫博之 原田知世 田中麗奈 清水美砂 篠原涼子
[制作データ] 2005ヘラルド
[上映時間] 123分
■「姑獲鳥の夏」公式サイト
【マクノスケ】
原作も京極夏彦の小説も全く知らない状態で、勝手に主人公・京極堂(堤真一)と妖怪の闘いを楽しみに行ったのですが、う〜〜〜〜〜〜ん。ちょっと妖しげな「横溝正史モノ」?と言った感じで、実相寺監督のシュールな映像美もそれ程堪能出来ずに帰って参りました。
やっぱり京極堂が言うように
「この世には不思議なものなど何もないのだよ」
…って言うのが結論のようで…。ちゃんちゃん!
あ、音楽の池辺“ジョーク大好き”晋一郎先生は、なかなか妖しげな良い曲を書いてました。ラストの原田知世ちゃんも可愛かった!!それを言うと「映画の金田一シリーズ」のごとくなかなかナイスな役で出演していた原作者の京極先生!!これまた最後のところで気が付きました!!
【マクタロウ】
「実相寺監督作品」「昭和」「妖怪」というキーワードで、とても楽しみにしておりました。久し振りに「帝都物語」のような作品が観られるのかと。
怪しさ(妖しさ)満点の実相寺演出は今回も健在なれど、舞台演出のようなスポットライトや背景など、私としては「ちょっとやりすぎなのでは」と感じた。
例えて言うと、街中の小粋なバーに入ったら、中は場末のスナックだったような・・・。
映画の構えと演出が、かみ合っていないような居心地の悪さを感じたのです。
「妖怪映画」と思って観ていたので、「妖怪」の存在はなく(この世に不思議なことなど何もないのだよ、関口くん)、横溝正史モノのような「血と憎しみ」の物語だったと分かった時は、感心しながらも落胆しておりました。
役者は良かったと思います。男性陣よりも女性(特に田中麗奈が可愛い!!)に愛を注いで撮っているように感じましたね。この辺も実相寺監督らしいなあと。
それにしても京極堂、もっと早く関口くんに真相を話してやれよ(笑)。
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■地球最後の日−人類は試される、その愛と勇気を…。
[監]スティーブン・スピルバーグ
[原]H・G・ウェルズ(角川文庫)
[出]トム・クルーズ ダコタ・ファニング ジャスティン・チャットウィン ティム・ロビンス
[制作データ] 2005米/UIP
[上映時間] 117分
■「宇宙戦争」公式サイト
【マクノスケ】
映画を見る前に映画館で見たメイキングのトムくんの「監督が感じている恐怖が僕たちを通して見る人に伝われば…」というような発言やフジテレビの「とくだね」の笠井アナのインタビューに監督自身が「これはイラクなどの戦争ではなく、9.11に影響されたもの」と言っていたようにこの作品がSF映画でなくパニック映画だということを痛感して帰って参りました。
たぶん監督は「宇宙人と人間の攻防」よりも「宇宙人に襲われた人間の恐怖」を描きたかったのであり、監督はあのテロが「宇宙人に襲われる程恐怖」…だったのだと思います。そう思って見ているとトムくんの親父としてのダメダメぶりや子供を必死で守りたいと思う父親の気持ちが十分に伝わってきて、恐怖、母性…は人間の本能だということを(親父だって怖い時は怖いんだーっ!だけど子供は命を掛けても守らなきゃっ!…みたいなことを)あらためて再確認させられた1本でした。
冒頭から中盤に掛けての盛り上がりにくらべると後半、力が抜けてしまったかのように見える本作…やっぱり監督は「恐怖」を描きたいんであって「過程」にはこだわっていないように見えます。でも希望は捨てない。地球という星は活性化するを持っていると信じている…そんな監督のさりげない…でも熱いメッセージに、ちょいと1人熱くなりました。音楽はジョン先生、「エピソード3」よりも力入ってたんじゃないかな〜。(笑)
あ、でも一番ビックリしたのは冒頭で流れる「キングコング」の予告のピーター・ジャクソン監督の激やせ振りだったかも!!…と言うか、私も痩せられるかも…とちょっと可能性を見たような気がしましたっ。(*^_^*)
【マクタロウ】
原作(未読)通りではなく現代に時代を設定したことから、スピルバーグ版「インデペンデンス・デイ」になるのか?と思いきや、こちらは一般市民(トム・クルーズ)を主人公にして観客共々異星人侵略の恐怖を体験させる手法できました。
このことによりトライポット出現からフェリー乗り場と、逃げまどう主人公と民衆のパニックが臨場感たっぷりに描かれております。
とにかくトライポット登場シーン、興奮しましたよ。これは怪獣映画のノリですからね。見せ方がうまいんですね。
フェリー乗り場のシーンでは、主人公の車を奪おうとする民衆の暴力、殺人まであり「スピルバーグはマジメにやっている」ということがヒシヒシと伝わってきましたね。
その後のトライポット襲撃シーンも、山の向こうから現れ街を焼き払い、船を沈めるまで、これまた怪獣映画!!引きの画が効果的に入り感激。
しかしこの後、主人公が息子と別れる件(本作最大の戦闘シーンだが、「敵」を見せないのはなぜ?ただの出し惜しみなのかと思っていたが・・・)から、ティム・ロビンス登場となったころから作品は一気に失速する。
この地下室のシーンが長すぎるように感じた上に、ティム・ロビンスの存在がトムに殺される為だけに出てきたようにしか思えない(それはそれで主人公の必死さは表現されていたと思うけど)。
シカゴでの戦闘シーンは、もう少し派手にやって欲しかった。せめて戦闘機での攻撃とかさ・・・。
なんだか「中盤まででやりたいことやっちゃったもんで、後は手を抜いちゃった」とでもいうような展開。
つまり前半の「侵略者の恐怖」と「民衆のパニック」を描きたかっただけなんだろうな。父と息子、娘のドラマも中途半端で、上辺だけのような感じがするし。
微生物のせいで異星人が死滅するのは、原作、ジョージ・パル版とも同じなので文句は無い。
トム・クルーズは、オトナになりきれない情けないお父さんを好演していたと思う(軽薄そうな笑顔がハマっていたと思うのは私の偏見)。
天才子役の誉れも高いダコタ・ファニング、本作では真価を発揮することは無理だったでしょう。恐怖の表情などは真に迫っておりましたが。
前半は「DVDは買い」と思えるほどノリノリで観ていたのに、後半の失速が痛い、残念な作品となってしまった。
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■2005. 6月 |
デンジャラス・ビューティー2/ ミリオンダラー・ベイビー/ フォーガットン/ サハラ・死の砂漠を脱出せよ / 戦国自衛隊1549 / バットマン・ビギンズ / スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐
■伝説は完結する
[監][総][脚]ジョージ・ルーカス
[音]ジョン・ウィリアムズ
[出]ユアン・マクレガー ナタリー・ポートマン ヘイデン・クリステンセン イアン・マクダーミド
[制作データ] 2005米/FOX
[上映時間] 141分
■「スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐」公式サイト
【マクノスケ】
見ました!「エピソード2」よりはずっとおもしろかったです。
でも、ひと言で言うと「普通の映画」って感じかなあ。
これで終わりなのに、すごくおだやかな気持ちなのが不思議なくらい。まあこのあと3D映画やテレビシリーズをやると聞いているから「終わった」って思わないのかもしれないのですが、映画の最後としては、すごく平静なんですよねえ。
お話の方は、アナキンの葛藤やダークサイドに至るまでの経緯は比較的よく描かれていたとは思うんですが、ところどころ真面目なシーンなのに笑っちゃったり、ここはどうなの〜?とツッコミを入れたくなるシーンもあり、、心中複雑な部分もあることはあります。
でもまあ…私的は「サプライズ」の部分が1箇所あり、そのシーンで「ドキドキ」してしまったので…見た甲斐はあったかな〜と。
な〜んてことをブログに書いてから2〜3日して、見てきた友人からいろいろと話を聞いたりパンフレットを見たりしているうちに「そうだったのか…。」というようなことが判明。
いよいよあの衣装を身にまとい登場したベイダーの最初の一声が「パドメはどうなりましたか?」というのも意外だったのですが、皇帝からパドメの死を聞かされたベイダーが「ノーッ!」と叫ぶシーンでは「なんで皇帝に詰め寄らなかったんだー!その術を教えて貰うためにダークサイドに墜ちたんじゃなかったのかー!」と不審に思っていたんですが、
なんとルーカス先生によれば
「彼が宇宙を支配出来ると考えるまでになった結果、彼は全てを失ってしまう。
皇帝以上の力を持ち得た可能性があったにも関わらず、皇帝の従僕となり、
彼の成り得たものの影にしか過ぎない。肉体は傷つきサイボーグ化して、
もはや皇帝の力には及ばず、その座を奪うことも出来ない。
そうなって初めてアナキンは自己の境遇、苦しみを受け入れるのだ!」
とのことで、私がその演出意図を全く理解していないことが判明。(トホホ…。)
おまけに心ときめいたクワイ=ガン・ジンのシーンで、ヨーダがオビ=ワンに言った「修行」の本来意図するところが「死んでから姿を現せるジェダイとそうでないジェダイの違い」のルーツだったと聞かされて、思わず「ノォー!」と叫んでしまいました。長年ファンをやっていた私ですが、よくわかっていない自分が情けないです。
もしかして旧3部作で私のスター・ウォーズ人生は終わっていたかも?(え〜ん!!)
【マクタロウ】
1978年、高校生だった私が「スター・ウォーズ」を観た時の興奮!!今でも忘れません。
多彩なキャラクターと斬新な特撮、そしてメカ・デザインの魅力。
「帝国の逆襲」ではキャラクターやメカの魅力がアップ。ラストの余韻は今でも大好きです。
「ジェダイの復讐」では、一部不満はあるものの、スピーダー・バイクのシーンやスケール・アップされた宇宙戦闘シーンにワクワクしました。
そんな、有る意味自分の青春時代(笑)と共にあったスター・ウォーズも、本作がラスト(らしい、映画では)。
観終わって何か感慨深いものとか、寂しさのようなものを感じるかと思ったら、特別な感情もなく「終わりましたね」といったところ。
それというのも、私としては「エピソード2」に全然乗れなかったからでしょう。
思っていた以上に、アナキンがダークサイドに落ちる過程に納得がいった点は良かったです。「Ep.2」では無視されていた「Ep.1」でのフリ(パドメに渡したお守り、「失う」ことを恐れる気持ちなど)も生かされていたことが嬉しかった。
自らの未熟さ(自惚れ)やパドメを愛するが故に出来たスキを、うまい具合にパルパティンに突かれて転落の一途をたどるアナキンは、自業自得とはいえ不憫でもありました。
以下、不満な点を書こうと思いますが、本気で書いたらトンデモナイことになるので、控えめにいきます。
物語冒頭から大宇宙戦なんですが、興奮したのは最初の数秒。「ワンカットで見せますよ〜、すごいでしょ〜」的な見せ方で、次第にウンザリしてくる。
続くパルパティン救出劇も、(R2の)変なオチャラケはいらないし、何よりこの一連のシークエンスは長すぎると思う。
新キャラクターのグリーバス将軍、デザインの善し悪しは置いておいて、4本の腕でライトセーバーを扱うのならハリーハウゼンの6本腕のカリー(「シンドバット黄金の航海」)のように(1対多数で)戦って欲しかった。2本は威嚇のためにグルグル回しているだけってのはカッコ悪くないか?
更に逃げ出す時のクモかゴキブリのような動き至っては苦笑。こんなシーンでギャグやってて、どうすんだよ!!
カッコ悪さと言ったら、ベイダー卿お目覚めの第一声が「パドメはどうなりました?」というのはビックリでしたよ。嫉妬心と憎しみから自分で彼女の首を絞めておいて、違和感のある一言。
しかも、死んだと聞かされて「NO〜〜〜〜!!」って・・・。こんなにカッコ悪いベイダーはイヤだなあ。
他にも、旧3部作との整合性の無さ(R2の飛行機能、パドメの死など)や、ベイダーが皇帝にかしずく理由が不明(パドメを蘇らせることは、不可能。更に皇帝よりも力があることは両者が認めている。)だったり、ツコッミ所は多い。
新3部作全体に言えることだが、ワクワク感が無くなってしまったのは、私が年をとったせいだけでは無いと思う。
本来「スター・ウォーズ」は純粋な冒険活劇として作られたと思うのだけど、近年「神話」だとか何だとか言い出して、偉そうなドラマ作りに走ってしまった弊害もあるのではなかろうか(変なお笑いシーンが浮いて見えるのもそのせいか?)。
戦闘シーンは、もはや「さすがスター・ウォーズ」というものは感じられない。
新3部作開始時に「技術が進んできて、スター・ウォーズを作る環境が整った」というようなことをルーカスが言っていたと記憶しているが、私としては「スター・ウォーズ」こそが作品のために技術開発をし、特撮技術の最先端を走っていてもらいたかった。
CGIによる宇宙船、エイリアンなどテレビでも観られる時代になってからでは遅すぎたように思う。
あとひとつ。旧3部作の改悪はいいかげんに止めてもらいたい。このことに関してジョージ・ルーカスは、最低のクリエイターだと思う。
作品(映画、音楽、漫画、何でも良い)は、一旦世間に発表された時点から作者だけの物ではなく、受け手である私たちの物でもあるのだ。
どうしても作り替えたいと言うのならやっても良いけど、我々受け手にも選択肢を与えて欲しい。
なぜなら私が愛している「スター・ウォーズ」は、あんなCGで描き込まれた映像が挟まったものではないのだから!!
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■全く新たな衝撃が舞い降りる!!
[監][脚]クリストファー・ノーラン
[案][脚]デビッド・S・ゴイヤー
[出]クリスチャン・ベール マイケル・ケイン リーアム・ニーソン モーガン・フリーマン 渡辺謙
[制作データ] 2005米/ワーナー
[上映時間] 140分
■「バットマン・ビギンズ」公式サイト
【マクノスケ】
「戦国自衛隊」がイマイチだったからより面白く感じたというわけではありませんが、私的には大変ツボな映画でした。ティム・バートン版もコミックの世界を現実に近づけたリアルな設定だったわけですが、そこはティム・バートンですから、異形のものへの思い入れとファンタジー色が濃かったんですが、これは「ヒーロー映画」というよりは「クライム(犯罪)映画」と言っても良いんじゃないかと…。
確かに「バットマン映画」であることは間違いないんですけれど「バットマン」と言うよりより「ブルース・ウェインの物語」で、彼の中の「恐怖」や「悪」との対峙がすごく丁寧に描かれているんですよねえ。例えて言うと「犯罪社会」に巻き込まれた男の生き様をリアルにとっても真面目にシュミレーションしちゃったって感じ。まあそいつがたまたまコスプレヤローだったみたいな。(笑)
ウェインの修行シーンで彼と師匠との間で交わされる言葉に、これから公開される某映画を連想させられてしまって「う〜ん。某映画にもこれくらい燃えるセリフがあればいいけどなあ!」と思ってしまったんですが(←某映画おたくの悪い癖!)、それ以上にキャスティングの妙に「やられた〜ぁ!」って感じですね。特にリーアム・ニーソンとゲーリー・オールドマンの使い方は最高。(いや、ちょっと複雑な部分も…。)
でもこのブログでも何度も書いてますが元来「父子もの」に弱い私…。これがウェインパパ(←「フォーガットンの謎のあの人!」)とウェインの会話やウェインと執事のアルフレッドの会話にジ〜〜〜〜〜ンとさせられちゃって参りましたぁ。またねえ。マイケル・ケインとモーガン・フリーマンの爺コンビがいいんですよねえ。そこへ行くと主役のクリスチャン・ベールとケイティ・ホームズ(トムくんと婚約したそうですが…)にもうひとつ花がないのが惜しいところ。クリスチャン・ベールもかなり健闘はしていたとは思うんですけどね。
我らが謙さんも思ったより出番があり、良かったな〜と思った反面、キャラ設定そのものが、ちょっと残念な部分もあり…いや、まだ、謙さんもこれからだよ〜と思ったりしました。
今回音楽はハンス・ジマーとジェームズ・ニュートン・ハワードのふたりが担当していて、アクションシーンは「アルマゲドン」ジマー先生。静かな淋しいシーンは「シックスセンス」ハワード先生っていう割り振りっぽかったような気がします。全体的にはノリノリジマー節満開って感じでしたけど。
特にバットモービルのシーンは映像、音楽共に萌えますよ〜ぉ!
【マクタロウ】
ティム・バートンからスタートした「バットマン・シリーズ」をリセット。新たなシリーズ開始となりました。
前シリーズがダーク・ファンタジーだったのに対して、本作はリアル指向。
自警団とも言えるバットマンの行動は「復讐」ではないのか、「犯罪(者)」とは・・・など、まじめに描いており、ちょうど「平成ガメラ」とか「平成仮面ライダー」のノリなんですね。
脇を固めるマイケル・ケイン、モーガン・フリーマン(いつもの感じ)、リーアム・ニーソンと良い味出してます。
そして、ゲイリー・オールドマン!!なんと良い刑事ではないか!!腐敗しきったゴッサムシティー警察でも、最も真面目な人!!これにはやられたね。
と、まあ脇役は良いんだけど肝心の主役クリスチャン・ベイルとヒロイン、ケイティ・ホームズ。どうもこの二人の顔が好きになれなかった。
まあクリスチャン・ベイルは許せても、ヒロインはなあ・・・ほかにいなかったのかねえ。
それから、これは本作に限らないのだけど、どうして最近の取っ組み合いアクション(剣劇を含む)は、あんなに寄りで撮るのかね?しかもハンドカメラで。
テレビサイズの画面で観ればそれなりに見えてしまうから、二次利用を狙ってのことなのかと勘ぐってしまうが、あくまで「映画館のスクリーンに映し出される映像なんだ」ということを意識してもらいたいなあ。
カーアクション(装甲車型バットモービルはなかなか良い)などは上空のヘリからの画などもあり面白かったし、ラストの橋脚破壊〜モノレール脱線など、ミニチュア魂満開で気持ちよかったのだけど。
私たちが観た劇場での入りは、初日の午後にしては寂しいものでしたが、本国では好調な滑り出しのよう。
次回作、ジョーカーの登場を楽しみに待ちますか。
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■消滅するのは歴史か俺たちか?
[監]手塚昌明
[原]福井晴敏(角川文庫)
[案]半村良
[製]黒井和男
[脚]竹内清人ほか
[出]江口洋介 鈴木京香 鹿賀丈史 北村一輝 生瀬勝久 伊武雅刀 綾瀬はるか 嶋大輔
[制作データ] 2005東宝
[上映時間] 119分
■「戦国自衛隊1549」公式サイト
【マクノスケ】
元は全然自衛隊には興味なかった私ですが、模型が趣味のマクタロウ(旦那)に付き合って東富士に演習など見に行くようになり…以前よりは、車両の良さがわかるようになって来たりしていたので、今回の「自衛隊全面協力」という触れ込みに多少期待するものがあったんですが、う〜〜〜ん。車両やアクションシーンのその前にキャラをなんとかしてくれ〜って感じですねえ。(^_^;)
何て言うんでしょうか。こう…それぞれのキャラのセリフに一貫性がないっていうのか…。今までそんなことを言いそうにもない人が「良い子ちゃん的な」セリフを言っちゃうのはどうなんでしょうねえ。このあと「バットマン・ビギンズ」を続けてみたんですけれど、悪役のキャラが偶然にも「やりたい事」がダブっているんですよね。「バットマン」の方は最後まで初志貫徹で悪役道を貫いてますが、本作の彼は「?」だったかなあ。主役の江口くんも、これじゃあ、ぱっとしないし、鈴木京香にももっと感情を爆発させて欲しかったんだけど、なんだかとっても消化不良。強いて言えば「七兵衛」と「藤助」がいい味出していたけれど、「七兵衛」の居酒屋登場シーン…すっごく妙な感じで笑いが出ちゃいました。
あと、宅間伸がどこに出ているかわからなくて、あとで公式サイトを見てビックリ!あんな人だったんでしたっけ?いや〜彼こそ役者の中の役者かも!(笑)
これだったら私的には「ローレライ」の方が良かったかな。福井作品の残り1本である「亡国のイージス」が良い作品になっていてくれることを心から祈っています。
【マクタロウ】
時代は変わったもんだね。
「ガメラ2」の時、札幌や仙台市内を走る自衛隊車両に感動していたもんだけど、ここまで全面協力してくれるとはねえ。
軽装甲車に足軽が乗っかている画なんて面白いんだけどね。内容はその面白さを発揮していない。
まず、主人公が今回の作戦に協力する「動機」がよく分からない。
過去から来た侍(白いワイシャツで現れるシーンはギャグかと思った)に説得(?)されたから?
「こんな世界はどうなってもいい」なんて言っていたのが、後半では「向こうの世界の30億人はどうなってもいいのか?」なんて言ってるし。どこで考えが変わったのかはっきりしない(他の隊員、特に嶋大輔との関わりからか?)。
主人公に限らず、登場人物の行動、言動に一貫性がない。
ラストに至っては、主人公(江口)とヒロイン(鈴木)が去っていく後に、自衛隊員がぞろぞろ寄ってきて敬礼。恥ずかしくてイヤになったよ。あの人達はまだ報告も何も聞いてないのに、彼らが何をやってきたか分かってるのかね?
このように、この作者は「その場だけの格好良さ」と「観客に甘えたストーリー」で作っているように思える。
また、編集ももどかしい部分が多くテンポが悪い。音楽もダラダラ流しているだけに聞こえる。
せっかく自衛隊全面協力による「戦国自衛隊」だったのに、まことに残念な出来だった。
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■幻の財宝。手掛かりは1枚の金貨。
[監]ブレック・アイズナー
[原]クライブ・カッスラー
[総][出]マシュー・マコノヒー
[出]ペネロペ・クルス スティーブ・ザーン ウィリアム・H・メイシー ランベール・ウィルソン
[制作データ] 2005米/ギャガ
[上映時間] 124分
■「サハラ・死の砂漠を脱出せよ 」公式サイト
【マクノスケ】
マシュー・マコノヒー(ホントはマコノヘーと発音するらしい)&ペネロペのラブラブカップル共演の「サハラ」。
(日本のポスター&チラシにはこのふたりしか載っていませんが、向こうのポスターには本作中一番おもしろかったアルも載っているのに注目!!
あまり評判は良くないようですが、はっきり言って正当派アクションアドベンチャー映画好きにはたまらない1本でした。冒頭の南北戦争の装甲艦のシーンですでに熱くなっている私。なんだかデザインが素敵です。この装甲艦がなんでアフリカのマリまで行っちゃったのかよくわからないんですが、主人公ダーク・ピットと相棒アル(スティーブ・ザーン)の絶妙なコンビネーションに笑わせられながら、ボートのチェイス、砂漠のカーアクションなど派手なアクションを楽しみました。「007・ゴールデンアイ」もビックリの巨大施設の登場にしばし唖然としながら、脇を固めるウィリアム・H・メイシーさんやデルロイ・リンドーの渋い演技も堪能させて貰いました。ペネロペのキャラも出過ぎることなく適度なお色気(ラストはやっぱりサービス?)で好印象でした!
音楽もトランペットが「007」を思わせるような使われ方をしていて、クリント・マンセル(「サスペクト・ゼロ」や「完全犯罪クラブ」の人。私は初めて聴きました!)に、ちょっと興味が沸いて来ましたが、それよりなによりビックリだったのは…
監督のブッレック・アイズナーって… あのディズニーの会長だったマイケル・アイズナーの息子さんだったんですね〜。
もしかしてお父さんより良心的な人なのかも?(笑)
【マクタロウ】
いやいや、久し振りに観ましたよ、軽くてノリの良いアクション映画。
ストーリーは主人公ダーク・ピット(マシュー・マコノヒー)のお宝探しアクション作品かと思いきや、WHOの職員エヴァ(ペネロペ・クルス)とのからみから、独裁国家の内戦、廃棄物処理工場のずさんな管理による海洋汚染を阻止する展開にまで及び、なかなか楽しめる。
マシュー・マコノヒーって人は、今ひとつパッとしない印象なんだけど、今回はそれがかえって成功しているように思う。ヒーローらしくないというか、あまり強くないところが良いのである。
そんな主役よりも良かったのが、ダーク・ピットと腐れ縁の相棒、アル役のスティーブ・ザーン。ユーモアのあるセリフで笑わせながらも、やる時はやる彼の存在は大きいです。
ペニロペも可愛く、ただの添え物にならず好印象。ラストシーンまで主人公とはラブラブにならないのが、これまた良し。
アクションシーンは、かなり迫力がありGOOD!!
物語冒頭、南北戦争末期、北軍の包囲を脱出する装甲艦テキサスには感動。映画館でこんなシーンを拝めるとは・・・。
「CGで作りました」っていう、これ見よがしなアングルを見せつける最近の映画の中で、本作は実にまじめに、出来る限り本物にこだわって撮影をしているようで嬉しくなった。アクション映画はこうでなくてはイカンのだ。
リアリティが無いとか、ご都合主義だとか言う人が出てきそうな本作なれど、この作品にそんなものを求めるのは野暮と言うもの。
今年は、重いテーマの作品や、締まりのないアクション映画が多かったので、この1本は貴重でした。
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■あなたの大切な人生が、ひとつ残らず消えていったら…。
[監]ジョセフ・ルーベン
[脚]ジェラルド・ディペゴ
[出]ジュリアン・ムーア ドミニク・ウェスト ゲイリー・シニーズ アンソニー・エドワーズ ライナス・ローチ
[制作データ] 2004米/UIP
[上映時間] 92分
■「フォーガットン
」公式サイト
【マクノスケ】
飛行機事故で息子を失い、哀しみにくれる主人公テリー。カウンセラーに通い、心の傷を癒しきれないまま辛い日々を送っていたテリーにある日突然、息子は最初から存在していなかった衝撃の事実が判明!それでもかたくなに息子の存在を信じるテリーは、同じ事件で娘を失った男性と真実を突き止めるため調査に乗り出すのだったが…。
ねたバレしています!
未見の方は注意して下さい。
…予告を見た時から、これはもしかして…とは思っていたんですが、やっぱりXファイルねただったんですね〜。(笑)でも、私たちの前に座っていたおばさま3人組は、どうやら「息子の死を乗り越えて生きていく女性の姿に感動しに来た」ようで、映画が終わったあと、ちょっと戸惑っているご様子。そりゃあそうでしょう。本当は宇宙人の「子供を失った親の記憶を消去する」という「親子の絆はわりと簡単に立ち切れるんだぜ〜」ということを証明するための実験で、飛行機事故に見せ掛け子供を誘拐したのち宇宙人の未知のパワーで親の記憶を消去していたというのが真相。
どうやら宇宙人には「親子の絆」という観念がないらしく、それを認めたくないのか…そんなもんは無意味だと思っているのか…だからと言って、ここまで意固地に実験を続ける宇宙人って何だろうとか…いろいろ意味不明なシーンが続出。おまけに邪魔になった人間は突然大空にスバーン!と飛ばしちゃったりするんだったら、政府ぐるみで実験やっている意味ないじゃん!(笑)と大笑い。
で、その実験の唯一の例外として登場するのが、そんな宇宙人の記憶消去にも負けない主人公テリーだったわけですが、いや、確かにこの映画が「親子の絆の深さ」を描きたいのはわかるんですが、私なんかは、じゃあ何でテリーだけ特別なの〜ぉと思っちゃったりするんですよね。これじゃあ他の親の立場がない!!むしろ劇中でテリーといっしょに真相に迫るアッシュが「なぜ俺は自分の子供を忘れてしまったんだろう」と苦悩する姿に共感してしまったりするんですよ。だから、たとえば「未知との遭遇」のように描いてくれれば、まだ良かったんじゃないかと思ってみたりしたんです。子供を忘れられない親が何人かいて、宇宙人や政府の機関の人に追われながらも、真相に迫ろうとする。その間、何人かが脱落し、最後はテリーだけになってしまう…みたいな展開はどうでしょうか?
映画の最後も結局テリーだけは記憶を失わず、子供は戻って来てめでたし、めでたしなんですけど、結局飛行機事故そのものがなかったことになったのか、ズバーンと大空に飛ばされちゃった刑事さんたちはどうなったのか一切説明がないのは、どうしたもんか…。(^_^;)まあ、これからも宇宙人によるくだらない実験は、続けられていくことだけは確かなんでしょうけど…。しかし、あの「ズバーンと大空に飛ばされちゃうシーン」には、大笑いさせて貰いました。こんな展開と知っていて出演したジュリアン・ムーアの真意が知りたい!彼女の熱演と作品の内容のちぐはぐさが何とも言い難い作品でした。
ところで、この実験の責任者=最後は大空にズバーンの宇宙人くんの役名をIMDbで見てみたところ「A Friendly Man=親切な男」となっているんですが、どういう意味なんでしょうか?最後テリーに子供を返したのは彼じゃないですよね。う〜ん。よくわからん役名だ。で、彼を演じたライナス・ローチさん!なんと来週から始まる「バットマン・ビギンズ」でブルース・ウェインのお父さん役もやっているようで、ちょっと見に行く楽しみが増えました。いや、私の場合、お目当てはリーアム・ニーソンなんですけどね。
最後に音楽のホーナー先生(実はファンです。いや、だったと書くべきか…。)。今回「らしく」ない曲でちょっとガッカリ。しかも音楽全体があまりにも「シックス・センス」のジェームズ・ニュートン・ハワードっぽ過ぎ!(←ハワード先生の次回作はジマー先生との共作「バットマン・ビギンズ」!いったいどういう配分で曲を書いているんだろう?)いくらこの映画のキャッチコピーが「シックス・センス以来、最も衝撃的なスリラー」でもなあ。
…って、きっと参考音楽が「シックス・センス」だったんでしょうねえ。まあ、いつものことと言えばいつものことなんでしょけどねえ。きっと監督は「シックス・センス」を意識していたんでしょうけど、どっちかって言うとねた的には「サイン」でしたよね。いや「サイン」もシャマラン作品としては、いまひとつとは言え、くらべものにはならないんですけど。(笑)
【マクタロウ】
事故で亡くした息子は、最初から存在してないと言われたら・・・。
ジェームズ・ホーナー(音楽)の新作はジュリンア・ムーア主演の、そんなスリラー作品らしいと知ったのは、ずいぶん前のこと(マクノスケがホーナーのファンです)。
「へ〜。どんな展開になるんだろ」と思ってましたよ、この時は。
いよいよ日本公開が近づき予告を観る。
最後の方で、椅子に縛られた男が「ヤツらは聞いている」と言った瞬間、家の屋根が吹き飛ぶシーンが・・・。
「ありゃ?これって、もしかしてウチュウジンの仕業ですか?」という予感。
まあ予感は的中しまして、オチとしては「宇宙人の実験でした」ということなのだが、中盤辺りで主人公テリー(ムーア)が「その」可能性を語ったり、雲が円盤形になったりする映像もあり、オチが命の映画ではなかったようですな。
では、何がキモの作品なのかというと、これがよく分からない。
「母は強し」という事なのかもしれないが、なぜテリーだけ記憶が消えなかったのだろうか(記憶を消された人間の中には他にも母親はいるだろうし)。彼女が息子を思う気持ちが一番強かったから?そんな事言ったら世の母親、父親が怒るぞ。
とにかく理屈が合わない部分が多くて、「よくこの脚本が映画化されたよな」と思わざるをえない。
映像や演出は、最初はスリラーとして雰囲気を盛り上げようとしているんだけど、秘密を知った女刑事が突然空の彼方へピューと飛ばされるシーンに至っては衝撃というより笑劇だよ。
テリーと、彼女の協力者だけ子供が帰ってきて、メデタシメデタシって感じのラストも納得いかん。
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■愛に、打たれる。 二人が命をかけて守った魂は、永遠に輝き続ける。
[監][製][音][出]クリント・イーストウッド
[原]F・X・トゥール
[製][脚]ポール・ハギス
[出]ヒラリー・スワンク モーガン・フリーマン アンソニー・マッキー
[制作データ] 2004米/ムービーアイ=松竹
[上映時間] 133分・PG-12
■「ミリオンダラー・ベイビー」公式サイト
【マクノスケ】
この感想は私、マクタロウ共、ねたバレしております。 未見の方は映画をご覧になってから読むことをお薦めします。
まず私は、この映画がただのボクサーの成長物語ではないこと、人間の尊厳死を扱っている事を、
テレビの記者会見や噂で事前に知ってしまいました。
もし知らないで見に行ったら、もっと衝撃を受けたのか…と言えば、それは何とも言えませんが、
とにかくどちらにしても、この重いテーマのラストを穏やかに迎えられたのは間違いないと思います。
もちろん尊厳死というものは、軽々しく扱ってはいけないテーマであり、映画だからといって、
こういう表現が許されるのかと言えば、それは違うことも認めます。
ただ、私はこの映画の中では「尊厳死」を素直に受け入れられたという感じです。
むしろ「死」よりも「生きる」と言うことがどんなことなのか?考えさせられました。
イーストウッド演じるフランキーは、かつての相棒であったエディ(モーガン・フリーマン)を
失明させてしまったことをずっと後悔しています。エディの事を思い、自分のジムで働かせ、穴の開いた靴下を見て
お金をやるから新しいのを買えと言ったりします。しかしエディは、それでも良かったと言います。
結果傷つき倒れても「あの時自分はやれるだけのことはやった」という自負がエディにはあったんですよね。
この話があって、結局フランキーは彼女の「誇り」を守る為に、彼女を手に掛けるわけですが、
同時にフランキーには、更に重い十字架を背負ってしまったことにもなるわけです。
それでも最後には「ボクシングをやめる」と言っていたデンジャーが帰って来て、
どこかへ姿を消したフランキーの事を彼の娘に宛てて手紙を書くエディの姿が描かれ、
そしてカメラはかつてフランキーがマギー(ヒラリー・・スワンク)と訪れたあの本物のレモンを
使っているレモンパイの店にズームインしていく。
「血」よりも濃い「絆」、「生」よりも「尊い死」…すべてが逆だけれど、それもまた人生。
物語はここで終わりではなく、人生はまだまだ続くのだと言うことを更に教えてくれるラストに、
この作品のすばらしさが凝縮されているように思います。
【マクタロウ】
本作には「人間の尊厳」「人と人との絆」という二つのテーマがあった。
「人間の尊厳」
オープニングのナレーションで語られるボクシング、ボクサーの説明に「ボクサーは相手の尊厳を奪い取る」とある。
すでにここでテーマは提示されていたんですね。
終盤、マギー(ヒラリー・スワンク)はタイトルマッチで、相手の卑怯なパンチにより身体不随になってしまいます。
しかし彼女は奪われた尊厳を取り戻すため、「死」を選ぶ。もう充分生きた、観客の声が(自分の耳に)聞こえているうちに死にたい。「死んでいるように生きていたくない」ということです。
そして、その手助けをトレーナー、マネジャーであったフランキー(クリント・イーストウッド)に頼む。
もちろん彼は「そんな事は出来ない」と拒みます。
フランキーが教会で神父に言う「彼女は神ではなく俺に頼んでいるんだ」というセリフが心に響く。彼の悩みの深さがよく表れてた。
フランキーとしては、疎遠になっている実の娘(何が原因で疎遠になったかは明らかにされないが、彼が毎日のように送り続けている娘への手紙は、全て送り返されてくる)に加えて、ボクシングで結ばれたもう1人の娘を亡くす事は耐え難かったでしょう。
だけど、彼はついに決心して、彼女の意思を尊重することを選択する。
安楽死を全て肯定する事は出来ないが、本作の中では納得いく展開になっており、改めてイーストウッドの力量に驚かされた。
「人と人との絆」
自分のファイトマネーで家を買ってやれば「生活保護が受けられなくなる」と言われ、入院してもすぐに訪ねてくるわけでもなく、挙げ句の果ては「あなたのため」と言いながら財産の権利を奪おうとするマギーの家族。
父から送られてくる手紙を開封もせず送り返すフランキーの娘。
それはただ「血が繋がっている」と言うだけで、「他人」とは言えない他人。
そんな繋がりより、自分が選んだ友人、人の事を思いやる事が出来る知人の方がどんなに素晴らしい事か。
元ボクサー、今はフランキーのジムで雑用をこなすエディ(モーガン・フリーマン)とフランキーとの「酸いも甘いも噛み分けた」関係も実に良い。
本筋では絡まないが、ジムの厄介者デンジャー(最後、彼の登場にものすごく救われた想いがする)など、登場人物に対する愛情が映像から伝わり心地よい。
この愛情のおかげだろうか。重いテーマでありながら本作を観た後の鑑賞感は不思議と穏やかなものだった。
<追記>
前述のタイトルマッチシーン、相手の汚い反則(肘打ち)に、思わず「おっ」と声を漏らしてしまった私。
完全に、作品にのめり込んでいました。
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■美人道2005 今度は、セレブ界がデンジャラス!
[監]ジョン・パスキン
[製][脚]マーク・ローレンス
[製][出]サンドラ・ブロック
[出]レジーナ・キング エンリケ・マルシアノ ウィリアム・シャトナー へザー・バーンズ
[制作データ] 2005米/ワーナー
[上映時間] 110分
■「デンジャラス・ビューティー2」アメリカ公式サイト
【マクノスケ】
サンドラ・ブロックが好きというのもあるんですが、実はシャトナーさん目当ての私!!(出たよ!スタトレファン!)
今年は「アビエイター」のデータと言い「キングダム・オブ・ヘブン」のドクター・ベシアと言い、スタトレ俳優大活躍の年なんですが、思った以上にシャトナーさんの出番があって楽しめました!セリフもセルフパロディもあって大爆笑。いや〜、頑張ってますね。カーク船長!
で、感想はと言うと「2」としては、まあまあ健闘しているかな〜と。ちょっとサンドラ・ブロックのキャラが変わっちゃってるように見えるのが残念。それと新しくコンビを組む黒人の女性捜査官との活躍に、もう少し手応えが欲しかったかなあ。たとえマンネリと言われても、たとえば、ハートが新しいパートナー(男)にちょっと惚れちゃって、事件解決後、最後は振られる…みたいな「寅さん」的な展開の方がおもしろかったかも。
ところで聞くところによると、主演のサンドラ・ブロックは「ミリオンダラー・ベイビー」でヒラリー・スワンクが演じた役をオファーされていたのに断ったんだとか。今回「ミリオンダラー・ベイビー」と続けて見たんですが、やっぱりヒラリー・スワンクで正解だったんじゃないかなあと、つくづく思ってしまいました。サンドラ・ブロックがやったら、どうしてもインテリなところが出ちゃったんじゃないかと思うんですよね。
【マクタロウ】
サンドラ・ブロック最高のはまり役シリーズ第2弾。前作は爆笑させてもらったが、本作は爆笑にまでは至らず残念。
まずキャラクターが一貫してないかなと。ハート(サンドラ・ブロック)は現場第一、FBIの顔なんて嫌々やっているんじゃないのかな、と思いきや結構本気でスケジュールをこなしていたりして、ちょいと?ですな(失恋の為ってのが一応理由ではあるけどイマイチ説得力無し)。
「2」ということで新しいキャラクター登場となるんですが、これは新キャラクターの説明に時間を取られ、主人公がかすむ事がよくありまして、本作もややその傾向にあります。
またそのキャラクターが主人公とかぶる「ガサツ女系」だから、なおさら。同じ新キャラでもヘアメークのお兄さんなんかは良い味出していたんだけどね。
まあ、そこそこ笑えたし、細かい事言わなきゃ楽しむ事は出来ました。「2」モノとしては並でしょうか。
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